【阪神JF】ソシアル運ある!祖母&母に続け名牝一族Vロード

[ 2017年12月8日 05:30 ]

厩舎周りで引き運動を行うソシアルクラブ
Photo By 提供写真

 2歳女王決定戦「第69回阪神JF」の出走馬18頭が7日、確定した。名牝ブエナビスタの子ソシアルクラブが、12分の9の抽選をクリア。祖母ビワハイジ(95年)、母ブエナ(08年)に続く、史上初の母子3代同一G1制覇の快挙へ、まずは第一関門を突破した。同レースは、8日に枠順が確定、9日から前日発売される。

 これも“血の成せる業”なのか。1戦1勝の良血ソシアルクラブが12分の9の抽選を突破して、2歳女王決定戦の舞台に立つ。G1・6勝を挙げた母ブエナビスタの初G1が08年のこのレース。17分の6の抽選を突破しての優勝だった。その妹で、ソシアルの叔母にあたるジョワドヴィーヴルも11年に抽選突破(15分の6)でV。さらに2頭の母で、ソシアルの祖母ビワハイジも95年の勝ち馬と、阪神JFへの縁は深い。

 デビュー戦のインパクトは強烈だった。出負けして後方追走。直線も進路がなく、なかなか追い出せない。残り200メートルでようやく馬群の外に持ち出してエンジン全開。母譲りの剛脚で一気に先行勢をのみ込んだ。池添学師は「モサッとスタートして、流れに乗せたところでペースが落ちてしまい、道中は(手綱を)引っ張りながらの競馬。直線もスムーズさを欠いたが、それでも前残りの流れを差し切ってくれた。能力は高い」と振り返る。

 前走後は短期放牧でリフレッシュ。「帰厩後は体に緩さが残っていたが、十分乗り込めた。前走が直線だけの競馬だったので、ダメージもない。状態はいいと思う」と師。初コンビを組む福永は、1週前追いに騎乗して感触を確かめた。「ハミを頼って走るし、まだ能力に体が追い付いていない感じ」。現状を冷静に分析した上で「それでも初戦を勝つのだから、ポテンシャルは相当高い。乗りやすいし、阪神の外回りは合うはず。2歳G1は、まだ相手関係も分からないから」と手応えも口にした。

 “まだまだ成長途上”は、陣営の一致した見解。それでも期待せずにはいられない。運も実力のうち。祖母が、母が歩んだビクトリーロードで、どんな競馬を見せるのか。名牝一族の大きな夢と宿命を背負って、ゲートインを迎える。

続きを表示

この記事のフォト

2017年12月8日のニュース