【ステイヤーズS】アルバートV3へ狂いなし!ムーアも手応え

[ 2017年11月30日 05:30 ]

ムーアを背に併せで追い切るアルバート(左)
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 ポーカーフェースな名手が見せた一瞬の笑顔がアルバートの3連覇を暗示している。追い切りの手綱を取ったムーアは手応えをかみ締めるようにつぶやいた。「乗っていて楽しい、僕の大好きな馬なんだ」。2月のダイヤモンドS(1着)以来の騎乗。英国のトップジョッキーがこよなく愛する馬は9カ月半ぶりの再会を同じ姿で待っていた。「特に変わったところはない。素直で堅実。しかも賢い」と続けた。

 Wコースでの最終追い。直線で手綱の動いたスウィフトレイド(4歳1600万)の内に馬体を併せると、派手な栗毛が一糸の乱れもないストライドを刻んでいく。不気味なほど制御の利いた走り。ムーアの手綱は最後まで微動だにせぬまま併入した。無駄な動きは一切せず消耗を自ら防ぐ賢さ。長距離戦に求められる資質を存分に示した。

 史上7頭目のJRA同一平地重賞3連覇が懸かる一戦。昨年、一昨年ともムーアの騎乗で追い込みを決めた。「今日の馬場は良くなかったが、動きは合格点」と口火を切った森助手。「過去2年と比べても遜色ありません。昨年同様に凄く落ち着いているし、体重も昨年(472キロ)と同じぐらいで送り出せる。肉体、精神とも完成度が高い」。前走・アルゼンチン共和国杯では4着に敗れたが、「2、3着馬とはハンデ(58・5キロ)や位置取りの差」と悲観していない。

 英国のV3請負人も「いつでも頑張ってくれるんだ。あとは運があれば」と、大好きな馬に再びポーカーフェースを崩した。

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2017年11月30日のニュース