【マイルCS】素質絶品!!となればもちろん…来ルーガー

[ 2017年11月17日 05:30 ]

厩舎周りを運動するクルーガー
Photo By スポニチ

 「第34回マイルCS」はツキも味方したクルーガーが侮れない。当初は出走の望みが薄かったが、他馬の回避により念願のG1初舞台へ。骨折も乗り越えた素質馬が、マイルの最高峰で輝きを放つ。

 ときめきを抑えることができない。クルーガーに最大のチャンスが巡ってきた。G1さえ出たことないのに?そんな声もあるだろうが、とにかく出来が素晴らしくツキもあるのだ。出走馬の決定順位は21位だったが、他馬の回避によりゲートインがかなった。高野師は喜びをストレートに表現する。

 「前走は3着で悔しい思いもした。G1に出したいと思っていたタイミングで、幸いにも出られることになった。その状況にまずは感謝したいですね」

 前走の富士Sは後方待機策を取った。不良馬場で4角13番手。前がガンガンに飛ばす展開でもなく、追い込むには厳しい流れ。それでもスイスイと馬群を縫って3着。賞金加算こそならなかったが、上位勢が前々の組で占めたことを思えば価値は大きい。

 「特に切れ味があるとは思ってなくて、能力だけで後ろから来ている感じ。とにかく素質が凄い。2歳の時から感じていました。もっと早くG1に出したいと思っていた。やっとG1にたどり着きました」

 骨折などもあり3度の長期休養を挟んでいる。5歳秋にしてキャリア14戦目。まだまだ上積みはある。15日の最終追いは坂路で4F53秒0〜1F11秒9。回転の速いフットワークでパワフルに駆けた。仕上がりにも胸を張る。

 「状態は相当いい。心肺機能をシンプルに整えましょう。要は細かいことを気にせずに調整ができる。今が一番いいですね。追い切りの数字というより、質が良かったですね」

 強烈なインパクトを残したのが昨年のマイラーズC。4角12番手からイン突き抜け重賞初V。「前残りの開幕馬場で勝ちましたからね」と高野師も振り返る。素質は絶品。仕上がりもいい。G1初挑戦でも気後れすることはない。見たことのない景色へ一気にジャンプする時。全能力を解き放ちマイル界の勢力図を塗り替えてみせる。

 ≪独の名手シュタルケに託す≫クルーガーと初コンビを組むのはドイツ所属のシュタルケ。今年43歳のベテランは過去に独リーディングを8回獲得した名手で、11年にはドイツ人騎手として初めて凱旋門賞(デインドリーム)を制している。今年もラカザーで独オークスを制して来日した。日本でのG1勝利はないが、今年4月のニュージーランドT(ジョーストリクトリ)など重賞4勝。通算では707戦59勝。

続きを表示

2017年11月17日のニュース