【天皇賞・秋】アンプルール G1馬8頭斬りヘヴンリー再現だ

[ 2017年10月25日 05:30 ]

G1馬8頭に挑むサクラアンプルール
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 今秋G1からスタートの新企画「激走馬 ロックオン」。菊花賞で狙いを付けたマイネルヴンシュは11番人気で4着と波乱演出まであと一歩。今週も攻める!天皇賞・秋はG1馬8頭の超豪華メンバーだが、こういう時こそ波乱が待っているもの。同じくG1馬8頭をなで斬りにした05年ヘヴンリーロマンスと酷似する存在がサクラアンプルールだ。

 今年の天皇賞・秋は超の付く豪華メンバー。昨年の年度代表馬キタサンブラックをはじめダービー馬2頭、オークス馬などG1馬が8頭も勢ぞろい。勝ち馬はもちろんこの中から出る、と考えがちだが…。

 近20年でG1馬が7頭以上出走したのは05年(8頭、勝ち馬ヘヴンリーロマンス=14番人気)、09年(9頭、勝ち馬カンパニー=5番人気)、11年(7頭、勝ち馬トーセンジョーダン=7番人気)の3回。もうお気付きだろうか、全てG1未勝利馬が勝っているのだ。G1馬同士が真っ向からぶつかり合ったり、逆にけん制し合ったりで紛れが生じがち。今回同様にG1馬8頭集結の05年は条件戦並みの超スローペースからの瞬発力勝負となり、ヘヴンリーロマンスが鮮やかな差し切りVを収めた。

 この年は前年の年度代表馬ゼンノロブロイが1番人気。連覇も懸かったロブロイを筆頭に前年の上位3頭(2着ダンスインザムード、3着アドマイヤグルーヴ)がそろって出走した。今年も状況は似ている。年度代表馬キタサンブラックが主役候補。昨年Vのモーリスこそ引退したが2、3着のリアルスティールとステファノスは健在だ。

 前述の激走V3頭は全て前走でG2を勝っての参戦ながら豪華メンバーとあって伏兵の域を出なかったが、だからこそ自分の競馬に徹することができたとも言える。今年のメンバーにもピッタリ当てはまる馬が1頭。サクラアンプルールだ。

 ヘヴンリーロマンス、トーセンジョーダンと同じく札幌記念Vからの参戦。その札幌記念では1番人気のヤマカツエース(3着)に0秒2差をつけた。昨年暮れから堅実な走りを続けるエースはキタサンブラックと有馬記念で0秒3差、大阪杯では0秒2差。エースを物差しにすればG1でも十分通用する。

 馬場不問のキングカメハメハ産駒で、先週の雨で傷んできた馬場も歓迎。中山記念(2着)では、インからネオリアリズムに鋭く迫ったように馬群も苦にしない。G1馬が4角でそろって馬場のいい外を回る中、ぽっかり空いた内を強襲して大金星。そんなシーンも十分にありそうだ。

 【05年VTR】ストーミーカフェの単騎逃げで1000メートル通過62秒4の超スロー。ヘヴンリーロマンスは最内枠から中団インをロスなく運んだ。直線は好位から抜け出したダンスインザムードに中団から伸びたゼンノロブロイが接近。前年1、2着馬の再戦かと思われたが、2頭の間をヘヴンリーが鋭く伸びてV。3連単122万6130円はG1史上2番目(当時)の高配当となった。

 ≪精神力の強さ信頼≫24日のサクラアンプルールは北C(ダート)コースで調整。札幌記念からの直行はプラン通りで、金成師は「1週前もしっかり負荷をかけられた。この馬は予定したレースを全部使えてきているし精神力が強いのかもね」と愛馬への信頼を口にした。G1初挑戦の大阪杯は13着完敗も気ムラな面があるタイプで度外視可能。師は「メンバーは強いけど気分よく走ってくれれば」と話した。

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2017年10月25日のニュース