【菊花賞】アルアイン 2冠へ「完璧」12秒1!距離不安ナシ

[ 2017年10月19日 05:30 ]

<菊花賞>ルメールを背にプロフェット(奥)に余裕の先着のアルアイン
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 乱菊ムードに断。牡馬3冠最終戦「第78回菊花賞」(22日、京都)の最終追いが18日に東西トレセンで行われ、皐月賞馬アルアインが栗東CWコースで貫禄の動きを見せつけた。操縦性を評価するルメールは、3000メートルの長丁場もクリア可能の見立て。12年ゴールドシップ以来となる“皐月賞&菊花賞”の2冠達成へ挑む。なお、同レースの出走馬、枠順は19日に確定する。

 皐月賞馬に距離不安?フランス人の名手に言わせれば、断じてNonだ。アルアインの最終追いを終えたルメールが、上機嫌で口を開いた。「凄い操縦性がある馬だよ。レースではオートドライブを使おうかな」

 最終リハはプロフェット(4歳1600万)の約2馬身後ろから。ゆったりとCWコースを半周し、残り6F地点でギアを上げる。僚馬より一回り大きく映る鹿毛の馬体は4角すぎで内へ。ピタリと止まった鞍上の手綱とは対照的に、グングンと加速した。やや重の馬場でラスト1F12秒1と鋭い切れ味。首差先着の内容にルメールは「凄くリラックスして最後は伸びた。自分から動いていたよ。最後で疲れてしまった前走(セントライト記念2着)は、少し重かったけど状態はアップしている。今は完璧だね」と手応えを隠さなかった。

 全4勝が1600〜2000メートル。重戦車のような馬体からも長距離戦への適性を疑問視する声は少なくない。それでも前走で初コンタクトを取ったルメールの自信には根拠がある。「乗りやすくて優しい馬。レースに行っても凄くリラックスすることができる。3000メートルは大丈夫だと思っている」。振り返れば15年のキタサンブラック。レース前は母系の短距離血統(母の父サクラバクシンオー)が不安視されたが、見事にラスト1冠を手にした。共通するのは無類の操縦性の高さだ。

 ルメールはサトノダイヤモンドに騎乗した昨年の菊花賞で、初めてディープインパクト産駒を芝3000メートル以上のレース(平地競走)で勝利に導いた。今年も同じディープ産駒で連覇を視界に入れる。「秋はいいスタート(先週の秋華賞をディアドラでV)を切れたし、菊花賞も楽しみにしている。もし雨が降ってもアルアインの柔らかいフットワークなら心配ないよ」。信頼と安心の“池江産車”。淀の3000メートルドライブは、きっと快適なものになる。

 ≪馬なりで余力たっぷり≫▽前回セントライト記念最終追い 僚馬ジークカイザー(4歳1000万)を4馬身追走。馬なりで余力たっぷりに内から半馬身先着。初騎乗のルメールは「凄く乗りやすかった。良馬場でできれば」と手応え。

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