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【菊花賞】ミッキースワロー95点!耳絞り威嚇“闘争心の塊”

ハミをきつくかみしめ、気性の荒さを前面に出すミッキースワロー
Photo By スポニチ

 今週も相馬眼発揮だ。鈴木康弘元調教師がG1有力馬の馬体を診断する「達眼」。第78回菊花賞(22日、京都)ではミッキースワロー、キセキ、サトノアーサーに1位タイとなる95点を付けた。秋華賞で1位採点した3頭のうち2頭(ディアドラ、リスグラシュー)が1、2着。さえわたる達眼が捉えた菊3強の魅力とは…。 菊花賞

 トラは相手を威嚇するとき、耳を前に倒します。ゾウは大きな耳を左右に広げます。では、サラブレッドが威嚇する時はどんなしぐさを見せるのか。写真のミッキースワローのように耳を絞ります。調教師時代に私が管理していたローゼンカバリー(セントライト記念など重賞4勝)は食事中に人が近づくと、「俺のカイバに手を出すな!」とばかりに馬房の中で耳を絞ったものです。それほど気の強い馬でした。でも、立ち姿の写真撮影中に耳を絞る馬など寡聞にして知りません。G1馬体診断でも初めて目にしました。

 オオカミなどの外敵を警戒しながら暮らすモンゴルの野生馬さえ思い起こさせる荒ぶる気性。激しさをうかがわせるのは絞った耳だけではありません。とがらせた鼻の穴、きつい目つき、尾を上げながら前に出ようとするしぐさ。担当スタッフが押さえ込もうとして握りしめたハミをきつくかみしめています。セントライト記念のパドックでいなないたそうですが、周囲を威圧する鳴き声が想像できる立ち姿です。

 そんな激しすぎる気性に馬体も負けていません。質の高い筋肉を身につけて、全身がゆったりとしたつくり。どの部位にも窮屈さがありません。3000メートルの長距離にも対応できる体形です。トモの絶妙な形と強じんな飛節。一流馬の片りんを示しています。毛ヅヤは逆光のため判断できませんが、アバラにも十分な張りがある。体調も申し分ないでしょう。

 気が荒くて制御しにくい性格を悍(かん)性、そんな気性の馬を悍馬といいます。「名馬はことごとく悍馬より生じる」との有名な格言もありますが、馬上で御すほうは大変です。道中、ぶつかってくる馬がいれば怒りまくるでしょう。半面、悍性を火の出るような激烈な闘争心に転化することもできる。もろ刃の剣になる気性。横山典騎手がいかに御すか、菊沢調教師がいかに直前の気配を整えてくるか。そういえば、先述のローゼンカバリーは両者の騎乗でも重賞を勝ちました。

 写真撮影中に耳を絞って威嚇する。ローゼンよりはるかに悍性の強い菊花賞候補。名馬になるか、クセ馬で終わるか。どちらの可能性も示す前代未聞の立ち姿です。(NHK解説者)

 ≪採点上位馬がワンツー→ワンツー≫鈴木康弘氏の馬体診断はレース結果に直結している。秋のG1第1弾、スプリンターズS診断(9月26日付)で1、2位に採点したレッツゴードンキ(5番人気2着)、レッドファルクス(1番人気1着)がそろって連対。続く秋華賞ではディアドラ(3番人気1着)、リスグラシュー(4番人気2着)、ポールヴァンドル(11番人気9着)を1位採点した。

 ◆鈴木 康弘(すずき・やすひろ)1944年(昭19)4月19日、東京生まれの73歳。早大卒。69年、父・鈴木勝太郎厩舎で調教助手。70〜72年、英国に厩舎留学。76年に調教師免許を取得し、東京競馬場で開業。78年の開場とともに美浦へ。93〜03年には日本調教師会会長を務めた。JRA通算795勝、重賞はダイナフェアリー、ユキノサンライズ、ペインテドブラックなど27勝。

[ 2017年10月17日 05:30 ]

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