【凱旋門賞】名門スタウト厩舎の“新星”ユリシーズ上昇

[ 2017年9月27日 05:30 ]

インターナショナルSを制したユリシーズ
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 当初は昨年も参戦したBCターフ(11月4日、デルマー)に直行するとみられたユリシーズが予定変更でフランスへ。英国の名門マイケル・スタウト厩舎の新星が渡米前に欧州最高峰の一戦に狙いを定めてきた。

 昨年は未勝利勝ち直後の英ダービーが12着惨敗。その後、夏場のG3・2戦で1着、2着と結果を出してBCターフへ。ワールドクラスの実績馬ハイランドリールが勝ち、3着が昨年の凱旋門賞馬ファウンド。そんな強豪に交じっても4着と崩れず、今年の重賞戦線に期待を膨らませた。

 古馬になった今年は4月末のゴードンリチャーズSでG3・2勝目を飾って好スタートを切った。2戦目のプリンスオブウェールズSはハイランドリールの3着に敗れたものの重量1・5キロのアドバンテージがあった昨年のBCターフと違って同じ57キロを背負った結果。経験を積み、確実に地力を強化してきた。それは結果に結びつく。続くエクリプスSは英2000ギニー2着、セントジェームズパレスS勝ちとマイル路線で結果を出してきたイキのいい3歳バーニーロイとの壮絶な追い比べをモノにして鼻差勝ち。待望のG1初制覇を飾った。キングジョージ6世&クイーンエリザベスSは3歳牝馬エネイブルに完敗の2着だったが、前走・インターナショナルSは英2000ギニー、愛2000ギニーなどG1・4勝の3歳チャーチルに2馬身差をつける貫禄の勝利だ。

 2400メートルへの対応が鍵になるが母が英オークス馬ライトシフト、父がファウンドと同じガリレオなら血統の下地は整っている。96年シングスピール、97年ピルサドスキーでジャパンC連覇を飾り日本のファンにもなじみがあるスタウト師。その名トレーナーが勝算なしに起用するとは思えない。サトノダイヤモンドにとっては同じ4歳世代のライバルになる。

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2017年9月27日のニュース