【新潟記念】祝サマー2000S王者!タツゴウゲキ重賞連勝

[ 2017年9月4日 05:30 ]

<新潟11R・新潟記念>レースを制したタツゴウゲキ(右)
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 夏競馬を締めくくるサマー2000シリーズ最終戦「第53回新潟記念」が3日、新潟競馬場で行われ、タツゴウゲキが小倉記念に続いて重賞連勝。対象レース2勝で文句なしのシリーズ王者に輝いた。馬主と厩舎関係者に計4000万円の褒賞金が贈られた。

 秋山の好判断に導かれ、タツゴウゲキが夏の王者に輝いた。最内1番枠から好スタートを決めると、大外から主張したウインガナドルを行かせて2番手に収まった。「逃げてもいいと思っていたが、1頭になったところで物見して馬がびっくりしたので、外の馬に行ってもらった」と秋山。直線に向き、残り600メートルで前のガナドルをかわして先頭に立つと、進路を徐々に馬場の中央へ。長い直線の攻防。外からアストラエンブレム、内からカフジプリンスが挟み込むように迫ったが、力強く振り切った。「返し馬で内が良くないと感じたので、できるだけ状態のいい所を走った。最後は迫られたが、よく頑張った」と、鞍上はパートナーを称えた。

 前回の小倉記念はM・デムーロの落馬負傷で、当日、急きょの代打騎乗でV。不意に訪れたチャンスを逃さず、重賞連勝へと結び付けた。この日は新潟記念1鞍のみの騎乗。それでも21年目のベテランらしく、返し馬だけで馬場状態を把握してVへと導いた。「いいタイミングで乗せてもらって、ラッキーが続いた。新潟の重賞を勝ったのは初めて。テンションが上がってます」と笑顔がはじけた。

 「よく粘ったねえ」。鮫島師は興奮気味に殊勲の秋山の肩を抱いた。トモ(後肢)や股関節が弱く、なかなか勝てなかったゴウゲキの初勝利は3歳秋。未勝利戦終了後の500万下だった。「1回使うとガタガタになる馬だった。未勝利戦は勝てなかったが、500万ですぐに勝ってくれたので素質は感じていた」と師。調教で我慢を重ねて成長を促し、5歳となった今年、素質が一気に開花した。「体が丈夫になって、コンスタントに使えるようになったのが大きい」。能力を信じ抜いた指揮官に、ゴウゲキは最高の形で応えた。

 今後はひとまず放牧へ。鮫島師は「夏の連戦の疲れをまず取りたい。次は無事を確認してゆっくり考えたい。G1挑戦?そういう話も出てくるでしょう」と、次なるチャレンジを示唆。未勝利を勝てなかった馬のサクセスストーリーは新章へ突入する。

 ◆タツゴウゲキ 父マーベラスサンデー 母ニシノプルメリア(母の父シングスピール)牡5歳 栗東・鮫島厩舎所属 馬主・鈴木高幸氏 生産者・北海道新冠町川上牧場 戦績18戦5勝 総獲得賞金1億2683万円。

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2017年9月4日のニュース