【キーンランドC】おじいちゃん伸びた!9歳エポワス驚きV

[ 2017年8月28日 05:30 ]

<キーンランドC>ゴール前の直線で他馬を交わし逃げ切ったエポワス(左)
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 びっくり9歳V!!夏の短距離決戦「第12回キーンランドC」が27日、札幌競馬場で行われ、ブービー人気の9歳馬エポワスが鮮やかに差し切って重賞初制覇。管理する藤沢和雄師(65)はこの勝利で1670勝の尾形藤吉氏に次ぐ歴代単独2位となる1359勝目となった。

 大ベテランのアッと驚く重賞初制覇だ。13頭立てのブービー人気と忘れ去られた存在だった9歳セン馬のエポワスが、後方から馬群の中をグイグイと伸び鮮やかな差し切り勝ち。ルメールも、パートナーの想像以上の走りに驚きを隠せない。

 「いい状態だったし、少しは自信があったんです。でも、メンバーが強かったし、3着か4着ぐらいかなと…。ラスト150メートルはよく伸びましたね。おじいちゃんと勝てて、凄くうれしいです」

 好発を決めたが、スーッと後方に下げた。スタートから1Fすぎには最後方。それでも慌てることはない。進出開始は残り3Fの地点。常に距離ロスを避ける立ち回りで、直線もイチかバチか馬群の中へ。この判断が吉と出た。前を行くネロとライトフェアリーの間をすり抜けると、勢いに乗ってゴール寸前で先頭へ。デビューから6年4カ月、29戦目でのタイトル獲得だ。この勝利が歴代単独2位の1359勝目となった藤沢和師は「年をとってるけど、数を使ってないからね。まだまだやる気がありますよ」と愛馬を称えた。

 今後は無理せずに放牧へ。指揮官は「重い芝じゃないと走れない馬だから、スプリンターズSには向かいません。年内に走るとしたら阪神C(12月23日、阪神)ですね」と明言。さらに多田信尊オーナーは10歳となる来年も現役を続けることを発表した。衰え知らずを通り越して、今まさに充実期なのかも。来年の北海道でも、大いにターフを沸かせるに違いない。

 ◆エポワス 父ファルブラヴ 母マニックサンデー(母の父サンデーサイレンス)セン9歳 美浦・藤沢和厩舎 馬主・多田信尊氏 生産者・北海道千歳市の社台ファーム 戦績29戦7勝 総獲得賞金2億219万円。

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