【札幌記念】エース“様変わり”実戦並み芝35秒0〜11秒8

[ 2017年8月17日 05:30 ]

函館芝コースを単走で追い切り、ダイナミックな走りを見せたヤマカツエース
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 秋にG1タイトルを狙う逸材がそろったG2「第53回札幌記念」の最終追い切りが函館&札幌競馬場で行われ、有力馬が集結する函館では3年連続参戦のヤマカツエースが、池添を背に芝コースで力強い脚さばき。“三度目の正直”に向けて態勢を整えた。またG3「第52回北九州記念」の追い切りでは、エイシンブルズアイが復活Vへ軽快な走りを見せた。

 相棒ヤマカツエースに騎乗するため、池添は3週連続で函館に駆け付けた。芝コースでの最終追いは2コーナー奥のポケットで人馬だけの時間をたっぷり過ごした後、ゆったりとスタート。道中はリズム良く運び、直線は内めに入った。ダイナミックな脚さばきで駆け抜け、競馬場内に蹄音が響き渡る。上がりは3F35秒0〜1F11秒8と実戦並みの時計。引き揚げてきた鞍上は笑顔で切り出した。

 「予定通り。乗るごとにどんどん調子は上がっている。2週前は太くて全然だったけど、しっかりやって先週、今日と動きは良かった。いい形で来ている」

 今年初戦の金鯱賞を勝ち、強敵がそろった大阪杯でも小差3着。池添は「もう一列、前で運べれば差は詰められたかも」と悔しがるが「G1で通用するまで力を付けている」とパートナーの成長力に目を細める。

 年明け2戦を使った後は放牧を挟み、3年連続(過去2回は4→5着)出走の札幌記念を目指してきた。先月20日に函館入り。池添兼師は「今年は宝塚記念を使わず、ここ目標に備えて、涼しい北海道に連れてきた。状態は言うことなしだな」と太鼓判を押した。

 昨年は宝塚記念を使った後、体を戻すのに苦労。レースは10キロ減の馬体ながらも、掲示板を外さなかった。鞍上は「昨年は宝塚記念のダメージを秋まで引きずった感じ。今年が一番いい形」と感触を口にする。

 毎年注目のG2だが、今年は参戦予定だったネオリアリズムが出走を回避してG1馬は不在。鞍上は「ネオがやめたし、実績は一番だと思う。しっかり結果を出して秋に向かっていきたい」と意気込んだ。この後は天皇賞・秋(10月29日、東京)に向かう予定。G1タイトルを狙うエースと池添にとって、ここは通過点だ。

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2017年8月17日のニュース