【びわこG1 びわこ大賞】屈指の難水面 “びわこ力”NO.1は松井繁

[ 2017年7月24日 05:30 ]

びわこ水面は好相性の松井繁
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 今年の周年は真夏の闘いとなる。ボートレースびわこ開設65周年記念G1「びわこ大賞」は25日に開幕。日本一の湖に強豪たちが集結する。びわこと言えば名うての難水面。得意不得意がはっきりする。そこで出場選手の“びわこ力”をスポニチが独自で作成。誰がびわこを得意とするか、迷った時は誰を買えばいいかが一目で分かる。1位は王者・松井繁。地元エースの守田俊介もびわこではハンパじゃない強さを誇る。是非、スポニチを片手に、びわこ大賞は舟券の勝ち組になってください!!

◎“王者”松井繁 抜群安定感で9節連続準優

 涙、涙で峰竜太のSG初V、そして売り上げ目標も大幅にクリアしてまるがめオーシャンカップが終わった。松井は準優惜敗して最終日の選抜A戦2着でフィニッシュ。「準優は展開とコースを考えれば最高の結果(3着)だったんじゃないかな。あれ以上の着はなかったと思う。足は違和感もなく、バランスが取れていたけどね」。タラレバは言わない。結果は素直に受け入れた。今年も半年が過ぎ、年末のグランプリを意識する時期に入ってきた。現時点の賞金ランクは1位石野貴之、2位峰、3位桐生順平…松井は12位に付けている。

 今年の成績を振り返ってみて、あらためて感じた。松井の安定感の素晴らしさを。優勝したのは1月の住之江バトルトーナメント1回だけ。それ以外はほぼG1、SG戦線を渡り歩いているわけだが、G1、G2では2月の浜名湖周年(準優3着)以降、三国地区選(同2着優勝戦5着)→徳山MB大賞(同6着)→蒲郡周年(同6着)→丸亀周年(同1着優勝戦4着)→三国周年(同1着※待機違反で賞典除外)→宮島周年(同5着)→若松周年(同3着)→住之江周年(同3着)と現在9節連続準優を外していないのだ。

 SGでも児島クラシックこそ予選落ちしているが、福岡オールスターでは優勝戦4着、鳴門グラチャン準優6着、まるがめオーシャンカップ準優3着と3節連続賞典レースを走っている。この安定感こそが王者たるゆえん。ボートレースという競技において“総合力”でNO.1の存在といっていい。

 もちろん、“びわこ力”でNO.1だ。平成6年に地区選を制して以降、積み重ねたG1Vは周年3回、ダイヤモンドカップ1回の計5回。プラスG2秩父宮妃記念杯Vもある。勝負の夏、大得意の水面で王者が貫禄の走りを見せつける。

◎守田俊介 2度目の地元周年Vへ

 年度替わりの関係で、今年はG2秩父宮妃記念杯が3月と5月に2度あった。守田はともに優勝戦1枠で乗り、結果は2と6着。3月は当時びわこの超エース57号機の麻生慎介にレースで勝ってパワーで負けた。「自分のもいい出足してたけど、向こうの足が素晴らしかった」。急きょ追加配分で走った5月は3カドに引いた三井所尊春の攻めを封じてイン先行しながら、道中展開のアヤで最終的には6着に。さぞかし眠れない夜を過ごしたのかと思いきや、そんなことはなかった。内容に満足しているからだ。

 「確かに2節とも悔しい負け方に見えるけど、レース内容自体は自分でも評価できるんですよ。だから満足とまではいかないにしても納得はしています。後に引きずるようなことはなかったですよ」

あえて言うなら今回のびわこ大賞は三度目の正直となる。G2からG1にグレードが上がった分、メンバーは強力になっているが、むしろ歓迎。勝手知ったる地元水面、かかってこいぐらいの気持ちでいる。

 「他の選手よりも回数を走ってる分、スタートの見え方とかの有利さはあるでしょうね。そこはポジティブに考えてます。余裕を持って走りたい。今の僕は常に前向きですよ」

 今年はここまで「まずまずのペース」で歩んできた。最終的には年末のグランプリが目標となるが、「チャンスが巡ってくれば、その時はしっかりとモノにしたいですね」と自然体で構えている。今年も半分が過ぎ、そろそろエンジン全開といきたい。今回の地元G1は絶好の機会になりそうだ。

「結果は残すつもりでいます。ただ、半分はエンジン次第なんですが(笑い)。地元の記念を優勝できたら最高ですね」

 4年ぶり2度目の地元周年Vへ機は熟した。

◎前田将太 びわこ好相性を自覚

 前田将太はそれほど多くびわこで走っているわけではない。13年以降で4節。G1、G2のみ。それでいて34走1着14回、2着6回、勝率8・21、連対率58・8%と傑出した数字を叩き出している。本人も「相性いいですね。好きです。ずっといいんですよ」と好相性を自覚している。

 ざっと振り返ると、13年2月の60周年は1号艇で優出5着。同年12月の秩父宮妃記念杯でも優出2着、14年3月61周年も1号艇で優出2着。

 「なぜ相性がいいか特に理由は思いつかないんですが」と苦笑い。「あえて言えば」と前置きした上で「完全なスピード水面ではありませんよね。ターンでみんながみんな握るわけではなく、握るところ差すところの判断が大事。そうしたところが自分に合ってるかもしれません」と分析した。直近の16年10月63周年は予選突破を逃したものの節間4勝。4勝ともイン以外のコースだった。屈指のテクニシャンの技術が存分に生かされるからこその好相性だ。「最近はエンジンが出てないことも多かったけど、ウエスタンヤング宮島を勝てて気分も変わりました。力みすぎないよう頑張ります」。近況はウエスタンヤング宮島、福岡一般戦と連続V。絶好調モードで臨む“水が合う”びわこ。活躍は必至だ。

◎山口剛 「びわこ大好き」V候補

 松井に次いで“びわこ力”2位タイ。山口は笑顔で言う。「そうでしょうね。僕、びわこは大好きですよ。初めて優勝戦に乗って初めて優勝したのがびわこです(04年5月)。うねりがあってイヤだとか、一度も思ったことがありません。むしろクセのある水面がいいんですよ。相性は抜群ですね」。びわこ愛が満ちあふれるコメントだ。60周年V、62周年準Vも当然の結果というわけか。昨年の64周年では初日1着の後に2走目プラス01のFに泣いたが「エンジンが出てたんで…。その後に6コースからでも2回2着で舟券に絡んでるでしょ。そこは自分でも良かったと思ってますよ」と振り返る。

 「今年は休まずに走れてるので、調整がズレずにうまく合わせられる感じです。そこは大きいですね。もちろん、今度のびわこでもいい結果を出せるように頑張りますよ」

 文句なしのV候補だ。

◎先行予想

 いうまでもなくドリーム組がV戦線を引っ張っていく。なかでもびわこG15V、G21Vの実績を誇る松井がシリーズをけん引か。水面相性の良さは抜群だ。2年前の63周年以来、びわこ6度目のG1優勝に挑む。

 地元からは守田が迎え撃つ。秩父宮妃記念杯で2回連続惜敗、それだけに今回にかける意気込みは相当か。山崎は3年前の覇者。まるがめオーシャンカップでは近況の流れの悪さを断ち切る走りを見せてくれた。桐生は昨年64周年で準Vとびわこでは結果を出す。今垣もびわこではG12V、G21Vの実績を残す。白井の破壊力も無視できない存在だ。

 ドリーム組以外では“びわこ力”2位タイの山口剛をイチ推し。びわことの相性は超◎だ。同じく2位タイの前田にも注目しておきたい。近況エンジン運に泣く田中もここらで巻き返しを期しているはずだ。森高は昨年64周年で優勝戦3着。びわことの相性はいい。

 直前のまるがめオーシャンカップで準Vの前本に勢いを感じる。秩父宮妃記念杯では連続優出中、水面相性もいいのだ。守田以外にも地元勢は粒ぞろい。なかでも大村G2誕生祭を制した青木はやる気満々。直前の当地一般戦で完全Vの吉川にも注目だ。

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