【大井・東京ダービー】ヒガシウィルウィンV、森は涙の初制覇

[ 2017年6月8日 05:30 ]

東京ダービーを制したヒガシウィルウイン。右は3着のブラウンレガート
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 南関東の3歳頂上決戦「第63回東京ダービー」が7日、東京・大井競馬場で行われ、森泰斗(36=船橋)騎乗の2番人気ヒガシウィルウィンが直線で抜け出し6馬身差の圧勝。佐藤賢二師(66=船橋)は01年トーシンブリザードに次いで東京ダービー2勝目、森はうれしい初制覇となった。2着は1番人気の羽田盃馬キャプテンキング。36度目のダービー挑戦となった的場文男(60=大井)騎乗の3番人気ブラウンレガートは3着に終わった。

 いつも冷静沈着な森の目に光るものがあった。「感無量です。ずっと目標にしていたレース。やっと勝ちました。昨年、負けてしまったから…。ジョッキー人生最良の日です」。昨年は1番人気のタービランスで3着惜敗。悔しさの分、喜びはひとしおだった。

 13番枠から出たヒガシウィルウィン。押して好位5番手へ。羽田盃馬キャプテンキングはその後ろ。抜群の手応えを感じながら4角、先頭に並びかけた。羽田盃馬の動きを確かめて追いだす。右ムチに馬が応えた。あっという間に引き離す。羽田盃で1/2馬身差、苦杯をなめたライバルを6馬身もちぎった。「キャプテンキングよりも前につけるという指示。矢野も俺だけを見ているのは分かっていたから3〜4角は待て、待てと。直線ははじけた。強かったです」(森)。レース後にはウイニングラン。左手を上げてファンの声援に応えた。

 98年に栃木・足利でデビューした森。03年に同競馬場が廃止。宇都宮へ移籍したが05年にまたも廃止。今度は船橋へと移籍した。苦労を糧に14年に南関東リーディング。昨年まで3年連続トップ。苦境を経験した男がついにダービーを手にした。

 東京ダービー2勝目の佐藤賢師も圧勝劇に驚きを隠せない。門別で8戦し、北海道2歳優駿ではエピカリスの2着に入った素材をバトンタッチで預かり、頂点へと導いた。「ここまで離すとはね。中央馬相手でもいい競馬をするんじゃない?」。指揮官はジャパンダートダービー(7月12日、大井)参戦を示唆した。

 ◆ヒガシウィルウィン 父サウスヴィグラス 母プリモタイム(母の父ブライアンズタイム) 牡3歳 船橋・佐藤賢二厩舎 馬主・MMC 生産者・北海道新ひだか町グランド牧場 戦績13戦6勝(南関東5戦3勝) 総獲得賞金1億161万円。

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