【安田記念】コンテント単走12秒5“魔術師”でリベンジを

[ 2017年6月2日 05:30 ]

<安田記念>ダートコースで追い切るコンテントメント
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 春のマイル王決定戦「第67回安田記念」に参戦する香港馬2頭の追い切りが1日、東京競馬場で行われた。2年連続で出走する香港馬コンテントメントがダートコース単走で最終調整。香港No・1ジョッキーJ・モレイラ(33)との久々のコンビ復活で、昨年最下位(12着)の雪辱を果たすか。なお、同レースの出走馬が確定、枠順は2日に決まる。

 いかにも香港馬らしい筋肉質の馬体からは、エネルギーが満ちあふれている。香港G1・チャンピオンズマイルで1年2カ月ぶりの勝利を挙げたコンテントメント。自信を取り戻した7歳馬からは、王者の風格が漂う。

 角馬場で時間をかけ入念に体をほぐしてからダートコースへ。当初は芝での追い切りが予定されていたが「普段通りの調教をしたかった」とサイズ師は説明。序盤はゆったりと。向正面でグッと首を下げて気合を内に秘めながら徐々にペースアップ。滑らかにコーナーを回ると、パワフルなフットワークを繰り出して3F40秒0〜1F12秒5。ゴール板を過ぎてからもスピードを緩めず1コーナー付近まで駆け抜けた。

 見守ったトレーナーは「昨年より力強い。輸送後に落ち着くまでの時間が早かった分、エネルギーがあり余っている」と誇らしげ。初海外遠征となった昨年はマイナス21キロと馬体重を大幅に減らして最下位12着に沈んだが「左回りは初めてだった。今回は1回海外を経験していることで、劇的な変化を遂げていることに期待している」(サイズ師)と経験を武器に昨年のリベンジを力強く誓った。

 経験値に加え、モレイラとの再コンビが最大の魅力。“マジックマン”とも異名を取る香港No・1ジョッキーは今年も31日までに153勝を挙げ、2位パートンの89勝を大きく突き放す独走ぶり。日本ファンにとってはドバイターフでヴィブロス、香港のクイーンエリザベス2世Cでネオリアリズムの日本馬を劇的勝利へと導いたのも鮮烈。モレイラ騎乗時は【5020】の相性の良さで、師も「(主戦の)プレブルが都合がつかなかったのでモレイラに依頼した。彼はとにかく勝つ男だ」と絶大な信頼を口にした。

 ルメールの4週連続G1制覇の偉業達成に注目が集まるが、その夢は“モレイラ・マジック”によって打ち砕かれるシーンがあるかもしれない。

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