【京王閣・日本選手権】100期代初タイトル!三谷竜G1初V

[ 2017年5月8日 05:30 ]

<京王閣・日本選手権>決勝戦を制した三谷竜(中)はゴール後、ガッツポーズ。6着の平原(右)は“やられた〜”
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 ニューヒーローの誕生だ――。「第71回日本選手権競輪」の決勝戦は7日、京王閣競輪場で行われ、三谷竜生(29=奈良・101期)がG1初優勝。競輪ダービー王の称号と賞金6500万円とともに「グランプリ2017」(12月30日=平塚)の出場権利も獲得した。奈良県登録のG1覇者は初めて。2着はマークした桑原大志で2車単<2>―<8>1万1490円(37番人気)の波乱決着だった。



 100期代初のタイトルホルダーが誕生した。

 三谷が挑んだ3回目のG1決勝戦。過去2回は村上義弘、稲垣裕之の近畿の大先輩に任されたが、今回は近畿1人。しかし「一人でも自分の力をしっかり出し切るレースをする」という強い気持ちと競走スタイルに迷いはなかった。

 「深谷君が強いから浅井さんのところか3番手」の位置取りを作戦の一つにレースを運ぶと打鐘で俊敏に内を突いて深谷―浅井の3番手をキープ。直線に入ると「浅井さんとの勝負と思い無理やりいかせてもらった」とこん身の力で踏み込んでゴールを駆け抜けた。

 「最高です」。歓喜のウイニングランを終えて引き揚げると兄・将太(31)が「おめでとう」と祝福。出迎えた近畿の仲間による胴上げが行われると笑顔があふれた。表彰式のインタビューでは「父(典正=49期・引退)に唯一褒めてもらえると思います」。三谷なりの言葉で師匠でもある父に感謝の気持ちを表した。

 三谷は大学時代まで父同様にラグビーで体を鍛えると兄2人を追って選手の道を選択した。デビュー後は着実にレベルアップして昨年はG1決勝戦にも進出。「今年はグランプリ出場を目標にしていた」と語るように自信を深めて今年に臨んで結果を出したのだ。

 6500万円の使い道の質問には「奥さんに任せます」と笑いを浮かべた。しかし今後の走りの質問には「ダービー王の誇りを持って一戦一戦頑張ります」と力強く語った。今年のビッグ戦線の行方を左右するニューヒーローが誕生した。

 ◆三谷 竜生(みたに・りゅうき)1987年(昭62)9月5日生まれ29歳。滋賀県大津市出身。関東学院大卒。12年7月プロデビュー。通算成績は405戦135勝。通算取得賞金は1億9076万円。主な優勝は第71回日本選手権(17年)。長兄・政史(93期)、次兄・将太(92期)もS級で活躍。1メートル68、77キロ。血液型B。

 ◆目標届かず 京王閣ダービーの総売り上げは146億2065万8800円。売り上げ目標の155億円に届かなかった。

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