【NHKマイルC】“唯一のG1馬”リエノテソーロ2馬身先着

[ 2017年5月4日 05:30 ]

併せで追い切るリエノテソーロ
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 【G1ドキュメント=3日】「どの馬にもチャンスがある」そんな言葉が飛び交った3日朝の美浦。NHKマイルCの混戦ムードに頭を抱える秋田のモヤモヤを、リエノテソーロの抜群の伸び脚が切り裂いた。中央・地方を問わず何度も耳にした「G1は甘くない」という言葉。頭がスッキリすれば、混戦こそ“格”が決め手だったことは多々あったと思い出す。出走馬中7頭の重賞馬で唯一、ダートとはいえG1馬であるリエノにが然意識が向いた。

 目を皿のようにして追い切りを注視。胸筋たくましい栗毛の馬体がWコースで躍動した。半マイル52秒7〜38秒5〜12秒4。ラズールリッキー(4歳オープン)を6馬身追走し4角で差を詰めると、鞍上の吉田隼は内からいつでもかわせる態勢をあえて引き付け、残り150メートルでゴーサイン。その瞬間、伸ばしてためたゴムがはじけるように鋭伸。軽々と2馬身突き放した。

 見守った武井師は「余裕残しの前走より動きがスムーズ。今日の追い切りは抜群」と納得の笑み。続けて「レースは内でジッとして、後続が並びかけてくるくらいで動くイメージ。前々で流れ込めれば。そういう追い切りができた」と師。本番へのシミュレーションは完璧。4日に東京競馬場に移動しスクーリングを行い、盤石の態勢に持っていく。

 前走のアネモネS(4着)は、外枠で終始外々を回りながら、強気に勝ちにいって1着と0秒2差。内枠でロスなく運べばもっと差は詰められた。再挑戦に武井師は「本質はダートの短距離馬」と前置きしつつも「能力は相当高い」と期待を胸に秘める。デビューから無敗の4連勝で2歳砂王に輝いた素質馬。希望の内枠ならチャンスの色はさらに濃くなる。

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2017年5月4日のニュース