【大阪杯】雨々降れ降れもっと降れ!道悪巧者アングライフェン

[ 2017年3月31日 05:30 ]

 【G1ドキュメント=30日】週末の阪神の天気は下り坂。そこで少し色気が出てくるのが、現役のオープン馬では屈指の道悪巧者として知られるアングライフェンだ。朝のニュースで週間天気予報を確認した岡崎が「降るかもしれませんね」と告げると、安田隆師は「てるてる坊主を作って、逆さにしておいてください」といたずらっぽく笑った。

 「正直、道悪なら8着ぐらいかな…と思いますが、不良馬場になれば望みが出てきますね」

 最後の直線でスタンドを一瞬沸かせたのが、やや重の発表以上にタフな馬場だった前々走の京都記念だ。出走予定だった次週の小倉大賞典が「除外になるかも」と判断して、1週繰り上げての参戦。まして強豪ぞろいとあって単勝146・8倍の超人気薄に甘んじたが、後方待機から大外をしぶとく伸びた。勝ったサトノクラウンから0秒3差、3着マカヒキから0秒1差、4着ミッキーロケットからはタイム差なしの5着。指揮官は「ハマ(浜中)が“全くのめらない”と驚いていたし、本当に道悪は上手」と舌を巻く。

 厩舎ゆかりの血統だけに思い入れも強い。祖母シネマスコープは新潟日報賞(オープン)など中央4勝を挙げて、開業当初の厩舎を支えた功労馬。叔父トランセンドが10年JCダートを制し、厩舎にG1初制覇をもたらしたのは記憶に新しい。

 「シネマスコープは繁殖を引退しましたけど、功労馬としてノースヒルズにけい養されていて、牧場に行くたびに会っています。その弟のパルスビートも忘れられない1頭ですし、何よりトランセンドの存在が大きいですね。何とかアングライフェンもいい結果を出してほしいです」

 舞台の阪神は、トランセンドがJCダートを2連覇した思い出の地。何かが起きる雰囲気はある。恵みの雨が降れば、見せ場以上があっても驚けない。

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2017年3月31日のニュース