【高松宮記念】上がり馬セイウンコウセイ、勢い体現する脚さばき

[ 2017年3月23日 05:30 ]

Wコースで軽快な末脚を披露したセイウンコウセイが不気味な存在だ
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 「第47回高松宮記念」G1初挑戦の上がり馬セイウンコウセイはWコースで勢い十分の動きを見せた。

 調教スタンドから双眼鏡を向けていた上原師の顔が緩んでいく。視線の先にはWコースで躍動するセイウンコウセイ。「想像を上回る動きだね。どんどん状態が上がっている」と笑顔で口火を切ると、語気を強めて言い放った。「前走で重賞に初挑戦したばかりだが、G1にいっても全くおかしくない。それだけの能力と勢いがある」

 上がり馬の勢いを体現するフットワークだ。コース入りにごねるひと幕もあったが、直線ではムチに反応してトップギア。不良馬場で5F65秒0の好時計。ラスト1F12秒5の瞬発力だ。「先週の追い切りが少し軽かったから、しまい強く追った。この2戦、体が減っていないし、輸送も大丈夫」と同師は続けた。

 初勝利に7戦も要したが、昨年の3歳春以降は8戦5勝。前走・シルクロードSもタイム差なしの2着に好走した。「若馬の時代はソエが出たり、トモが緩かったりしていたが、体質が強くなったのが大きい。スタートでスッと前に行けて、直線でもう一段ギアが上がる。この3戦の手綱を取った松田騎手もそう言っていた」。騎乗停止中の松田に代わって抜てきしたのが幸。「うちの厩舎の馬(プレミアムボックス)で重賞(09年京阪杯)を勝ったように相性がいい。それに、松田もそうだが、アクションの大きな馬は手足の長い騎手の方が走るんだ」

 上原師が松田と似た体形の幸に託すのは07年マイルCS(ダイワメジャー)以来10年ぶりのG1獲り。その幸も「1週前追い切りに乗ったが、従順で凄く乗りやすい。抜けた存在がいないので楽しみ」と手応え。G1初挑戦Vの期待が高まる東の上がり馬だ。

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2017年3月23日のニュース