【阪神大賞典】ダイヤ ひと回り成長!余力十分にラスト12秒1

[ 2017年3月16日 05:30 ]

CWコース併走のファイヤーヴェルク(右)を寄せ付けない末脚を見せたサトノダイヤモンド
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 昨年の最優秀3歳牡馬が万全の始動だ。春の天皇賞トライアル「第65回阪神大賞典(1着に優先出走権)」(19日、阪神)の追い切りが15日、美浦、栗東トレセンで行われ、昨年の菊花賞、有馬記念を制したサトノダイヤモンドが迫力満点の動きを披露。休養明けの不安を一蹴した。

 ひと回り成長した姿に鞍上は確かな手応えを感じていた。サトノダイヤモンドはルメールを背にCWコースでフォイヤーヴェルク(4歳500万)と併せ馬。序盤は鞍上が一完歩ずつ感触を確かめるようにゆっくりと運び4F52秒8。追走のまま直線で内に進路を切り替え一気に加速すると、僚馬と3馬身あった差は見る見る縮まりラスト1F12秒1と鋭い伸び。ゴール前は余力十分に相手を1馬身突き放した。帰厩後初コンタクトの鞍上は手応えの良さに声を弾ませる。

 「5Fだけの簡単な追い切りだったが、最後の反応は凄く良かった。去年に比べて首、肩の辺りが大きくなっていた。まだコンディションは100%じゃないかもしれないが、能力がある馬だからね。もちろん勝てるよ」

 今年は仏G1凱旋門賞(10月1日、シャンティイ)が最大の目標。春はこのレースをステップに天皇賞(4月30日、京都)制覇をもくろむ。これは同じ4歳で世界最高峰の舞台に挑戦した偉大な先輩オルフェーヴルと同じローテで、名門・池江厩舎のエースとして懸かる期待は大きい。

 デビュー当初から馬体のバランスには定評があったが、肉体面ではまだ完成途上。それが4歳を迎え全身にもうひと回り筋肉が付いてパワーアップした。「だいぶ男馬らしくなってきた」と池江師。2月下旬の帰厩から徐々に馬体を絞りつつ乗り込まれ、1週前追いを終えた段階で体重は512キロ。前走の有馬記念と比べて10キロ増加している。

 「先週、先々週としまいはしっかり追ったので、あえて今週は馬なり。一度使うとガラリと変わる馬なので、トライアルとしてはこれぐらいでいい。菊花賞を使う前は距離がどうかと思ったが、レースを見る限りでは問題なかった。この馬の力を出せれば」

 昨年の有馬記念は早め進出から年度代表馬キタサンブラックを力でねじ伏せV。今年は“最強世代”の最優秀牡馬として結果が求められる立場となり、秋には日本馬の悲願である凱旋門賞挑戦も控える。世界に羽ばたく前に、まずは国内統一。輝きを増したダイヤモンドが日本のエースの座を射止める。

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2017年3月16日のニュース