【スプリングS】“伝説の一戦”完成へ!ライアーズ能力証明の時

[ 2017年3月15日 05:30 ]

スプリングSに出走するアウトライアーズ(鞍上は田辺)
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 昨年11月に東京で行われた百日草特別は“伝説の一戦”となるのか!?皐月賞トライアル「第66回スプリングS」(3着まで優先出走権)に、百日草特別3着のアウトライアーズが参戦する。同レースの1、2着馬アドマイヤミヤビ、カデナは既に重賞馬の仲間入り。春の大舞台での飛躍へ、ライバルたちに後れを取るわけにはいかない一戦となる。

 振り返れば、伝説の一戦だった。昨年の百日草特別には、そう語り継がれる雰囲気がある。1着アドマイヤミヤビが続くクイーンCを制し、2着カデナは京都2歳S、弥生賞を連勝。そのV馬に0秒1差及ばなかった3着がアウトライアーズだった。小島茂師は「皆さんがあのレースを引き合いに出してくれる。なんだか自分の馬が戦わなくても楽しめていますよ」と笑顔を見せる。

 同馬は佐藤厩務員が「普段はおとなしいけど、レースでスイッチが入った時の目が凄いんです」と語る激情型。中間は折り合い面の克服に取り組んだ。1週前追いに騎乗した田辺は「力むような走りが続いていたが、リズム良く走っていた。調教だからといっても、ここで走れないと競馬でも走れないからね」と僚馬の後ろで利かせた我慢を評価。前走・ひいらぎ賞(1着)から延びる1Fの克服へ、一定の手応えを示した。

 9日の追い切り(Wコースで4F54秒8)後は、12日にもWコース4F54秒6の意欲的なメニューを消化。師は「体力があるから、この時期の他馬より余計に乗っている。週末は外々を回ったから、かなり苦しい負荷をかけられた」と納得の表情を浮かべる。「もうこいつの相手をする馬がいないんです」。今日行われる最終追いのパートナー探しに苦心する師。その様子に充実ぶりが表れている。

 スラリとしたステイヤー体形ながら、短距離向きの爆発的な気性。スプリングSで権利獲得なら皐月賞参戦は濃厚だが、その後はクラシックへ進むのか、マイル路線を歩むのかは流動的。どちらにしても権利奪取、賞金加算へ好走必須の一戦になる。「ここで一頭だけ格好悪いことになるわけにはいかない」と師。既に重賞馬となったミヤビ、カデナと接戦を演じた意地がある。16年百日草特別は、ライアーズの勝利をもって真の“伝説の一戦”として完成する。

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2017年3月15日のニュース