【中山記念】ドバイターフ連覇へ順調!リアルスティール本格化

[ 2017年2月23日 05:30 ]

坂路単走で追い切られるリアルスティール
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 「第91回中山記念」の追い切りが22日に東西トレセンで行われた。栗東では昨年3着のリアルスティールが坂路単走で力強い脚取り。休養効果でトモの緩さが解消され、5歳を迎えて本格化。ドバイターフ(3月25日、メイダン)連覇に向け、順調ぶりをアピールした。

 力強い脚取りの中に確かな成長が感じられた。リアルスティールはいつも通り1週前(CWコース=6F78秒9〜1F12秒1)にビシッと負荷を掛け、当週はしまい重点の調整。

 「以前はハミに頼りながら走っていたけど、今は上体が起きてハミが抜けるようになってきた。踏み込みが強くなっていますね」と安藤助手。その言葉通り今朝の坂路ではダイナミックな身のこなしを見せた。低い重心から弾むように一歩目を踏みだすと、手応え十分に4F51秒6。序盤からタメの利いた走りで、ラスト2Fから鞍上の肩ムチが2発飛ぶと12秒2→12秒2と一気にはじけた。稽古役の同助手が感触の良さを伝える。

 「前回の休養明け(天皇賞・秋2着)よりも落ち着いていて動きも良かった。体幹がしっかりとしたことで、乗りやすくなっている。休ませた効果が出ていると思います」

 ドバイターフ連覇が今春の最大目標。そのため暮れの有馬記念は、馬に無理をさせず状態面を見極めて自重した。その分しっかり成長を促したことが今の充実ぶりにつながっている。昨年は3着。中団から流れに乗るも勝負どころで、右にモタれていつもの切れ味は不発に終わった。当時は歩様の硬さや、トモの甘さが残り不安定なフォームだったが、後肢の踏み込みが強くなったことでバランスの取れた走りを身に付けた。5歳を迎え本格化。矢作師も成長ぶりに目を細める。

 「元々ポテンシャルの高い馬だったけど、動きがしっかりとしてきたね。あくまで目標は先だけど、気性的に休み明けは問題ない。この相手でも十分戦える仕上がりだと思うよ」

 前走のジャパンCは距離適性の差が出て5着。前々で道中の折り合いはスムーズにつくも、ラスト1Fから伸び切れなかった。それでも昨年の年度代表馬キタサンブラックとは0秒6差。地力の高さを証明した。適距離の1800メートル戦に戻り“完成の域”に達した今年は、昨年以上のパフォーマンスに期待できる。勝って堂々と世界舞台へ――。進化した走りで、さらなる高みを目指していく。

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2017年2月23日のニュース