【フェブラリーS】ゴールドドリーム優勝!父アリュールに贈るV

[ 2017年2月20日 05:30 ]

<東京11R・フェブラリーS>2017年初のG1レースを制したゴールドドリームの鞍上M・デムーロはおなじみの飛行機ポーズ
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 今年のG1もミルコで開幕だ!17年中央競馬のG1開幕戦「第34回フェブラリーS」が東京競馬場で行われ、ミルコ・デムーロ騎乗のゴールドドリームが鮮やかな差し切りでG1初制覇。18日に死んだ父ゴールドアリュールに手向けのVを贈った。デムーロは昨年のモーニンに続き同レース連覇。3週連続重賞Vと乗りに乗っている。

 偉大な父が召された空に向け、後継者が大きく翼を広げた。ゴールドドリームのM・デムーロはゴール板を過ぎると両手を広げる飛行機ポーズ。ウイナーズサークルでの勝利騎手インタビューでは「昨日、お父さんが亡くなったんです。頑張ります」と“後継者宣言”をしてみせた。

 前走・チャンピオンズCは12着大敗。それでもその能力を信じて再度2番人気に推したファンの支持に名手がきっちり応えた。3戦連続の騎乗。「ずっと素晴らしい馬だと思っていたし、自信があった」。過去2戦の敗因を踏まえ最大限のパフォーマンスを引き出した。

 スタートはやや遅れたがすぐに中団に取り付くと、内で馬を落ち着かせる。3〜4角は迷わず外へ。「チャンピオンズCはテンションが高く引っ掛かったが、今日は落ち着いていた。武蔵野S(2着)は内でスペースがなくジリジリとしか伸びなかったので、スムーズな方がいいと思った」。手応え十分に残り200メートルすぎで先行勢を捉えると、最後は内で食い下がるベストウォーリアを首差で競り落とした。「最後は物見をして危なかったが、まだ余裕があった」。2年連続のG1開幕戦Vに胸を張った。

 父ゴールドアリュール(G1・4勝)は03年に同レース(中山開催)を制しており、産駒のエスポワールシチー(10年V、G1・9勝)、コパノリッキー(14、15年V、同8勝)に続く3組目の父子制覇となった。この勝利で米G1ブリーダーズCクラシックの優先出走権も獲得。今後は未定だが、父や先輩の背中を追う挑戦が始まる。12年NHKマイルC(カレンブラックヒル)以来G1・2勝目となった平田師は「後継者として名乗りを上げられたことは光栄。父の分もまだまだ活躍してほしい」と表情を引き締めた。

 デムーロが「とにかく能力が凄い。気が悪いが、そういう面を出させないようにできれば負けない」と最大限の賛辞を贈る怪物。父から魅力(アリュール)をたっぷり引き継いだ孝行息子の夢は大きく広がるばかりだ。

 ◆ゴールドドリーム 父ゴールドアリュール 母モンヴェール(母の父フレンチデピュティ)牡4歳 栗東・平田厩舎所属 馬主・吉田勝己氏 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績9戦5勝 総獲得賞金1億9952万4000円(戦績、賞金共に地方含む)。

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