【フェブラリーS】リベンジに燃えるエイシンバッケン×岩田

[ 2017年2月15日 05:30 ]

 【G1ドキュメント=14日】いよいよ17年のG1開幕。競馬記者にとっては今年を占う大事な一戦で、何とかスタートダッシュを決めたいところ。はやる気持ちを抑えて細原は週明けから栗東入りした。今年のフェブラリーSは主役不在の混戦ムードで、伏兵が沸かせるシーンもありそうだ。

 記者が目を付けていたのは根岸S3着のエイシンバッケン。1週前登録では賞金順で補欠3番目だったが、上位2頭の回避に加え、ダブル登録しているレッツゴードンキが京都牝馬Sに向かうことが濃厚になったため出走のチャンスが巡ってきた。大一番を前に中尾師の表情も引き締まる。

 「競馬だから仕方のないことだが、前走は行く所、行く所が壁になってしまった。ただ、ジョッキー(岩田)は乗り難しい馬をなだめながらうまく乗ってくれた。広いコースは合っているし、1F延長も我慢してくれると思う。この馬の能力を出し切れれば、いい走りができるはず」

 その前哨戦は直線で再三進路がふさがる“致命的”な不利がありながら、狭い馬群を縫うように伸びて馬券圏内を死守。「スムーズなら2着はあった」とトレーナー。ここで賞金加算を失敗していただけに、直前での“光明”は陣営の士気をより一層高めている。もちろん鞍上の岩田は言わずもがな。本番でもコンビを組むことが濃厚なだけに、大舞台でのリベンジに燃えている。鞍上は先週の京都記念で5番人気のスマートレイアーを2着に導き高配当を演出。切れ味をそがれるタフなコースを積極的な騎乗でゴールへ導き、3着のダービー馬マカヒキとの接戦を首差退けた。

 時として大番狂わせがあるのがダートG1。今年は同型カフジテイクばかりがクローズアップされるが、決め手勝負ならバッケンも引けは取らない。「今年の岩田クンはひと味違うからね」。細原は中尾師の締めの言葉が頭から離れなかった。

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2017年2月15日のニュース