【京都記念】サトノクラウン余裕の併入 G1馬として連覇目指す

[ 2017年2月10日 05:30 ]

サトノクラウン(手前)はWコースで併せ馬を行う
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 G2京都記念(12日)連覇を狙う昨年の優勝馬サトノクラウンが、メンバー中唯一の木曜追いを行った。美浦Wコースで新馬を相手に余裕の併入で好調をアピール。昨年暮れの香港ヴァーズで悲願のG1初制覇。今年はG1馬として“タイトル防衛”を果たすか。

 冷たいみぞれが降りしきるWコースを、サトノクラウンが軽快な脚取りで駆け抜けていく。向正面から馬場入りし、今週デビューする新馬ソレイユドパリを1馬身先行させてスタート。3角ですぐに追い付くと、そこからゴールまでびっちり併走。残り100メートルでいったん半馬身ほど前に出たが、最後は手応えに余裕を残し、後輩馬を招き入れるように併入した。

 計時は馬なりで5F69秒8〜1F13秒3と無理せず馬任せだったが、平凡なタイムを感じさせないスピード感が目を引いた。「動きは良かったですね」と森助手も納得の表情を見せた。

 G2までは完勝しても、G1では不完全燃焼の競馬が続いていたクラウン。だが、昨年暮れの香港ヴァーズは圧巻のひと言。それまでとは別馬のような切れ味を発揮し、3カ国でG1・4勝のハイランドリールを差し切る大金星を挙げた。異国の地で達成した悲願の初G1制覇。森助手は激変の理由を「気持ちを走る方に向けることを重点的に調教してきた結果。モーリスやネオリアリズムといった強い馬と一緒に調整できたことも大きかった。春に1度、香港遠征(クイーンエリザベス2世C12着)を経験したことも生きた」と分析する。

 晴れてG1馬となり、今年はレース連覇を懸けて1歳下のダービー馬マカヒキと激突する。「昨年と比べると体に余裕があるが、調教は動いている。香港遠征の疲れもなく順調に調整できたので期待している」と森助手。課題だった精神面を強化し、ワールドクラスのハイランドリールを撃破したのは、馬にとっても大きな自信になったはず。昨年Vの手綱を取った名手ミルコ・デムーロと、丸1年ぶりのコンビ復活も頼もしい限り。新生クラウンの真価が問われる一戦だ。

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2017年2月10日のニュース