夢の木幡家4人同時騎乗も!三男・育也、卒業式でG1全獲り宣言

[ 2017年2月8日 05:30 ]

記念植樹で笑顔を見せる木幡育也(前列中央)ら卒業生の5人
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 JRA競馬学校騎手課程33期生の卒業式が7日、千葉県白井市の同校で行われた。式典に先立って行われた模擬レースで勝利したのは、木幡初広(51)の三男・育也(18)。木幡家からは既に初也(21)、巧也(20)が中央騎手としてデビューしており、父が夢と語る“木幡家4人でのレース騎乗”実現へ、また一歩近づいた。騎乗技術が優秀な生徒に贈られる「アイルランド大使特別賞」は川又賢治(19)が受賞。卒業生たちは、9日の新規騎手免許試験合格発表を経て、3月にデビューを迎える。(敬称略)

 式典後の会見は、木幡育也のビッグマウスに沸いた。“父や兄に負けていないと思うポイントは?”との質問に「騎乗技術です!」と豪語。後ろで聞いていた父の初広も苦笑いを浮かべるしかなかった。

 決して口だけではない。式典に先立って行われた模擬レース。発馬で後手に回ったと判断すると、3角手前から一気のまくり。早々と先頭へ立つと、2着を3馬身突き放した。育也は「本当は先団に取り付きたかったが、遅れたので早めに追い付こうと。勝てて良かった」と笑顔。劣勢を覆す積極性がキラリと光った。

 兄の初也と巧也は既に中央でデビュー済み。家族の騎乗姿を見て、憧れを募らせてきた。「小学生低学年くらいに父の乗っている姿に憧れた。兄たちを見て気持ちはますます強くなった」。当面の目標は昨年、45勝を挙げて最多勝利新人騎手に輝いた巧也。「僕も兄の記録を1年目から抜いて新人賞を獲りたい」とキッパリ。所属先は関東の名門・藤沢和厩舎。1年目から名伯楽の信頼を得られれば、目標達成も夢ではない。

 昨年、父&兄2人の“競演”は20度あったが、父&兄弟3人の同一レース騎乗となればもちろん史上初。父の初広は「この3年間は成長期ということもあってきつかったと思う。親父としては4人で乗るのが夢。なかなかできることじゃないからね」としみじみ。JRA・G1全制覇を目標に掲げる育也。この日、式典に出席した武豊騎手会長も成し遂げていない前人未到の記録だ。「まだ武さんも成し遂げていないんだったら実現させたい。持ってる男になりたいです」。木幡家の最終兵器。その臆することのない性格は大物の予感だ。

 ▼亀井慎一競馬学校校長 平成21年にカリキュラムをハードにしてから33期生は一番成績がいい。技量面はずぬけているし、人一倍努力してきた5人。デビューしてから楽しみ。

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