高知・雑賀正光師がNAR受賞剥奪へ…“調教師予備試験”に乱入

[ 2017年1月27日 05:30 ]

高知・雑賀正光師
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 地方競馬全国協会(NAR)は26日、「NARグランプリ2016」の「最優秀勝利回数調教師賞」に決定していた雑賀正光師(さいか、65=高知)の受賞を剥奪すると発表した。

 同師は昨年12月23日に高知競馬場で行われた「調教師課程受講者選定にかかる学力審査」(調教師試験受験が学力的に可能かを見極める試験)を自厩舎の厩務員が受験した際、試験中にもかかわらず監視者の制止を振り切って入室し、厩務員に助言した。解答は教えておらず、解答用紙の空欄部を見つけて「ここはこの前勉強しただろう」という趣旨のアドバイスをしたという。

 その後、今月10日になって複数の内部告発があり、NARは関係者に事情聴取。26日に東京港区のNAR本部に雑賀師本人を呼び出して確認。師が「大変なことをしてしまった。申し訳ない」と話したため、表彰は不適当と認め、同賞自体の表彰を行わないと発表した。厩務員は調教師課程受講を辞退した。

 雑賀師は高知競馬トップの腕利きで、昨年231勝を挙げて全国1位。「最優秀勝利回数調教師賞」は11年から4年連続で獲得。今年獲れば5度目だった。12年には290勝を挙げ、日本記録をつくっている。NARは「マニュアルはあるが機能しなかった。再発防止に努めたい」とコメントした。競馬施行上の問題はなく、同師の管理馬は通常通りに出走、賞金を獲得できる。

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2017年1月27日のニュース