【根岸S】菅原勲師の挑戦!岩手の雄ラブバレットで夢よ再び

[ 2017年1月25日 05:30 ]

根岸S出走予定のラブバレットと菅原勲師
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 冬の東京開幕週のメイン「第31回根岸S」に、公営・岩手競馬からラブバレットが挑戦する。管理する菅原勲師(53)は騎手時代の99年、同じ岩手所属だったメイセイオペラでフェブラリーSを優勝。地方馬初のJRA・G1制覇という快挙を達成した思い出の府中に、今度は調教師として、地方限定重賞8勝の岩手最強スプリンターを送り込む。

 99年フェブラリーSで地方所属馬として史上初にして唯一のJRA・G1制覇を成し遂げた岩手の雄・メイセイオペラ。その手綱を取った菅原勲が、今度は調教師として府中へ戻ってくる。根岸Sに出走するラブバレット。騎手を引退し12年4月に厩舎を開業した菅原師が、自ら牧場を回って選んだ思い入れの強い馬だ。「(調教師として)自分で決めて初めて選んで馬主さんに薦めた馬。凄くうれしい」。

 13年に盛岡でデビューしたラブバレット。3歳時の骨折も乗り越え、地道に走って13勝を積み重ねてきた。4歳以降は全国各地の交流競走にも積極的に参戦。昨年暮れの兵庫ゴールドTではノボバカラに半馬身差の4着と、中央馬に肉薄するまで力をつけた。

 躍進の理由の一つが福島県にある民間の調教施設テンコー・トレーニングセンターの坂路。メイセイオペラも駆け上がった全長950メートルの坂路で鍛錬を積んできた。「オペラもテンコーの坂路調教で一気に成長したが、この馬も坂路で馬体に力強さが出た。中央馬相手の速いペースにも対応できるし砂をかぶっても我慢できる。中央の重賞でどれだけやれるか楽しみ」と師は力を込める。

 本拠地・水沢は雪で閉鎖されているため、今回は19日に美浦に入厩して調整中。遠征慣れしており「こちらに来てからも状態は変わりなく順調」と師は話す。騎手時代はメイセイオペラやトーホウエンペラー、ネイティヴハートなどとコンビを組み、何度もJRA重賞の舞台を踏んだ菅原師だが、調教師としては今回が初の中央重賞参戦。「これからもこういう舞台に連れてきて勝ち負けしてみたい」と師。競馬史に名を刻んだ府中から、調教師・菅原勲の新たな挑戦が始まる。

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