【京成杯】地味キャラ返上だ!?コマノインパルス豪快な動き

[ 2017年1月12日 05:30 ]

京成杯の追い切りで3馬身先着のコマノインパルス
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 クラシックの登竜門「第57回京成杯」の追い切りが11日、美浦&栗東トレセンで行われた。前走・葉牡丹賞2着のコマノインパルスがパートナーに堂々の3馬身先着。前走はG1候補レイデオロ相手に善戦。そのライバルが快勝したG2ホープフルSを自重し、G3で確勝を期した。賞金上積みでクラシック切符をつかむか。

 コマノインパルスはこれまでの地味なオッズ以上の大物!?田辺を背にしたWコースの最終追いも圧巻だった。タイセイブラスト(4歳500万)を8馬身も後ろから追走して内へ。5F69秒2〜1F13秒2。鞍上のアクションに機敏に反応し、豪快に3馬身離した。田辺は「先週(4日)は少しモタモタした感じだったが、今日は気持ちも入って、早めに前の馬に取り付いた」と好感触を伝えた。

 新馬戦(1着)は4番人気で、前走・葉牡丹賞(2着)は9番人気。地味な注目度とは裏腹に、レースは巧みだ。新馬が好位からイン一気なら、前走は大外からグイグイ伸びた。菊川師は「一番の長所はセンスの良さ。操作がしやすいので、どんな競馬でもできる」と称賛した上で「ただ、前走は相手が悪かったね。完全に勝っていたレース」と苦笑交じりに本音で続けた。相手とはG2ホープフルSも完勝したレイデオロ。インパルスも同レースに登録したが、その強さを認めて自重した。「あの馬(レイデオロ)が、もし出ないのなら…と登録しただけ」と冷静に眼前の白星を優先した。

 敗れはしたが、クラシック候補のレイデオロと1馬身半差は胸を張れる戦績。田辺は「中間強めの稽古をやってピリピリした面が出てきたので、当日平常心で挑めれば。新馬は前で馬群をさばき、前走は後ろからいい脚。レースに合わせられるのは強み」と称えた。

 父は菊花賞馬ビッグウィークを輩出したバゴ。母系をたどれば、リンデンリリー(91年エリザベス女王杯優勝)がいる奥深い血統。ディープインパクト産駒が席巻する昨今では異色のスター候補だ。指揮官は「カイバも食べるし、稽古をしっかりやって、トモ(後肢)に幅が出ての馬体増。線の細さも徐々になくなっている」と胸を躍らせた。京成杯制覇で賞金加算なら、約3カ間後の同舞台の皐月賞の出走権も確保できる。前2戦以上の注目は確実な今回。大志を抱いた17年初戦だ。

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2017年1月12日のニュース