【京都金杯】17年は飛躍期す!良血素質馬アストラエンブレム

[ 2016年12月29日 05:30 ]

小島茂師を背に3頭併せで追い切るアストラエンブレム(左)
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 新春恒例のハンデ重賞「第55回スポニチ賞京都金杯」(1月5日)は、17年の飛躍を期す明け4歳馬が注目だ。美浦では未完の大器アストラエンブレムがWコースで軽快な動きを披露。重賞初制覇へ態勢を整えた。

 アストラエンブレムはWコースで先行したメイスンウォー(6歳1600万)を目標に4F54秒0〜1F13秒4。馬なりのまま内から併入に持ち込んだ。自ら騎乗した小島茂師は「きょうは馬場が重いな(やや重)と思いながら乗ったが、それでもちゃんと動けている。イメージ通りに来ている」と好感触を示した。

 秋華賞馬ブラックエンブレムを母に持つ良血。3度の重賞挑戦を含め一度も掲示板を外したことがないが、まだ素質だけで走っているという。課題は精神面。坂路調教も現状は1日2本は上れない。師は「乗っていて気持ちのしんどさが伝わってくる。学校の授業で精いっぱいで塾までは行けないけど、そこそこ点数は取るという感じかな」と話す。それでも近2走で連勝に導いたM・デムーロは「今はやり過ぎない方がいい。現状でも重賞なら勝ち負けになる」とのジャッジ。馬を追い込まず精神面の成長を促す方針ながらも、確実に階段を上っている。

 京都は1年前のシンザン記念(4着)で後の桜花賞馬ジュエラー(2着)と0秒1差。コース適性は問題ないが、輸送はポイントになる。師は「正直、輸送はない方がいい。美浦で競馬をやってくれれば自信がある」と冗談めかすが、対策もしっかり講じる。レース2日前の1月3日に輸送し、疲労回復とカイ食い促進に努める。重賞未勝利とあってハンデは54キロ止まり。「助かったけど、逆にこれで恥ずかしい競馬はできないなという気持ち」と師。2・5キロ差ある同期のエアスピネルとどう渡り合うか。エンブレムの成長と器を図る一戦となる。

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2016年12月29日のニュース