【東京大賞典】雪辱で幕開け!アウォーディー時代到来の予感

[ 2016年12月28日 05:30 ]

ダート界の新時代を切り開くアウォーディー
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 16年最後のG1「第62回東京大賞典」は29日、東京・大井競馬場でゲートイン。G1馬6頭を含む14頭が砂のグランプリで激突する。王座奪還に燃えるのが、昨秋の砂路線転向を機に大きく花開いた6歳牡馬(8)アウォーディー。半妹アムールブリエ、半弟ラニもダートで大活躍。11月の川崎JBCクラシック以来、2度目のG1タイトル獲得へ抜かりはない。

 尾張の借りは大井で返す。アウォーディーはダート転向後負けなしの6連勝で臨んだ前走、チャンピオンズCでサウンドトゥルーの前に初黒星。レース後、武豊は「ソラを使った(気を抜いた)。抜けてブレーキをかけることは想定して乗ったが、凄い止まり方だった」と厳しい表情。先頭に立つラスト100メートルまでは完璧な競馬だったが、そこから唯一の課題だった「集中力のなさ」を露呈してしまった。今回はその“因縁”の相手と再戦。担当の丸内助手は雪辱に燃える。

 「気を抜くところは以前から。前走は勝ち馬にうまくやられてしまった。賢い馬だけに自分で加減して、一生懸命走らなくなってしまう。まあ、逆に大崩れすることもないが…。強い相手でも2着に来たのは能力が高い証拠」

 1週前追いは主戦の武豊が手綱を取り、CWコースでビッシリ。ダイナミックなフォームでいっぱいに追われ、ゴール前も脚色は鈍らなかった。熱のこもった調整に同助手は「力を出せる仕上がり」と手応えをにじませた。

 コースは中京から先行有利の大井2000メートル戦に替わる。大井は中央に比べ砂が深くパワーを要する馬場。そのため、瞬発力を武器にする馬にとっては切れ味をそがれやすい。アウォーディーは大井初参戦だが、地方交流実績を考えれば勝ち負けして当然だろう。同助手は「右、左関係なく脚質的にも走りやすい。この馬の競馬ができれば」と話す。

 ダート界は王者不在の混戦ムード。勝てば最優秀ダート馬の可能性も出てくる。持ち前の先行力で相手をねじ伏せ、砂の新時代を切り開く。

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2016年12月28日のニュース