【香港C】モーリス“香港V3”でいざ花道へ!ムーアも賛辞贈る

[ 2016年12月9日 05:30 ]

シャティン芝コースでモーリス(奥)とサトノクラウンが併せ馬
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 11日にシャティン競馬場で開催される香港国際競走4レースに出走する日本馬13頭のうち11頭が8日、同競馬場で最終追いを行った。香港カップの大本命モーリスは、芝コースでサトノクラウンと併せ馬。馬なりながら迫力満点の走りで、シャティンに集まった関係者の視線をくぎ付けにした。同馬はここが現役ラストラン。昨年の遠征時(香港マイル1着)よりハードな調教過程を積み、海外G1・3勝目を狙う。

 その迫力に各国のメディアが色めき立った。芝コースで始まった人馬ともに豪華な併せ馬。ムーア騎乗のモーリスがさっそうと先導すると、直後にはモレイラがまたがるサトノクラウン(牡4=堀、ヴァーズ出走)だ。先導はモーリス。ゆったりとしたストライドで道中をクリアしていく。直線で後輩馬を内へ迎え入れると、馬体を併せてゴールに突撃。シャティン競馬場に2頭の奏でる蹄音が響き渡った。両馬馬なりのまま併入フィニッシュ(時計は4F55秒9~2F23秒6)。追い切り後のムーアは「ベリー・ハッピー・ホース!!」と相棒を最大限の賛辞で表現した。

 堀師は「日本でしっかり仕上がっているので。こっちでの予定通り調整できている」と調教の意図を説明。1日に美浦Wコースで6F79秒0(1F12秒5)の猛時計を叩き出していたモーリス。昨年の香港遠征前の国内追いが、軽めの坂路調整だったことを考えれば今回は“攻めの仕上げ”と言える。「雰囲気良く調教できていた」は最終追い切りを終えた後の師の言葉。モーリスがきっちり要望に応えた。

 昨年の香港マイル(1着)、5月のチャンピオンズマイル(1着)に続く香港遠征。師は「3回目ということもあってリラックスできている」と慣れを強調する。香港でも知られたマイル王が、今年はカップに参戦。前走の天皇賞・秋を快勝したことで、距離不安をささやく声などなくなった。

 各ブックメーカーの設定オッズが示す通り、この距離でも大本命の存在だ。

 現役ラストランのここを勝てば、エイシンプレストン以来2頭目となる海外G13勝目。2年連続の年度代表馬の座もくっきり見えてくる。香港のマイル戦線を“荒らしてきた”怪物が、最後に大きなカップを手に花道を歩む。

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2016年12月9日のニュース