【香港C】エピファ斬った“日本馬キラー”デザインズオンローム

[ 2016年12月8日 05:30 ]

 【世界のライバル】直線外から日本馬を追い詰める。地元・香港の実力馬デザインズオンロームは典型的な追い込み馬。道中は最後方で脚をため勝負どころで躊躇(ちゅうちょ)なく外をブン回して追い上げていく。その豪快なレースぶりはゴールドシップのよう。強烈な末脚で、これまで何度も香港遠征した日本馬をのみ込んできた。

 6歳暮れを迎えたベテランホースが、最も輝いていたのは14年だろう。4月のクイーンエリザベス2世Cは日本から参戦したエピファネイア(4着)を外から差し切って優勝。12月の香港カップも後方一気で制した。直線で日本馬アルキメデス(7着)を難なくパス。地元の大一番で“日本馬キラー”ぶりを発揮した。

 翌15年も春と暮れの大舞台に挑んだが、共に4着。1番人気に支持された昨年の香港カップは、エイシンヒカリが逃げ粘る展開に泣いたが、ゴール前の伸びは際立っていた。今年4月のクイーンエリザベス2世Cは5着。道悪馬場で自慢の切れ味はそがれたが、日本から参戦したラブリーデイに首差まで迫った。6歳でも末脚は衰えていない。

 3年連続の香港カップに向けて、シャティンT(1着)→ジョッキークラブC(9着)の2戦を消化した。2年前も同じローテーション(8→5着)で本番V。黄金ローテで再現を狙う。今年は連覇が懸かるエイシンヒカリのマークも厳しくなるだろう。前崩れになれば、香港No・1の鬼脚がサク裂する。日本馬をまとめて差し切っても驚けない。

 ◆デザインズオンローム 父ホーリーローマンエンペラー 母サマートライスティング(母の父アレッジド)香港・ムーア厩舎所属。アイルランド産で、12年に同国でデビューし5戦1勝で香港に移籍。通算31戦11勝。G1は14年クイーンエリザベス2世C、香港カップなど4勝。15年にはドバイシーマクラシックに挑戦し4着(当時の日本馬はワンアンドオンリー3着、ハープスター8着)。

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2016年12月8日のニュース