【阪神JF】タメて一発、シグルーンに胸騒ぎ

[ 2016年12月7日 05:30 ]

 【G1ドキュメント=6日】小田にとっては、今年最後の栗東出張。宮師の姿を見ると、妙に胸騒ぎがした。東京で生観戦したシグルーンの前走・アルテミスS(3着)が2番手から粘り強い走り。「1、2着馬(リスグラシュー、フローレスマジック)は違う脚だったけどね。2戦目にしてはうまく走れた。追い込み一辺倒ではこの先厳しいから」

 父は12年ケンタッキーダービー(ダート10F)、プリークネスS(同9・5F)を制した期待の新種牡馬アイルハヴアナザー。砂で強かった父のイメージをよそに現2歳は芝5勝、ダート6勝とバランス良く勝っている。指揮官は「まだ線は細いし、女の子らしいカリカリした気性だけど、タメれば瞬発力はある」とのジャッジ。新馬戦で負かしたカデナはG3京都2歳S制覇。過去2戦は結構、難敵と戦っているのだ。

 宮厩舎にとって、阪神JFは97年アインブライド(当時は阪神3歳牝馬S)でG1初制覇を飾った思い出のレース。「今の内回りコースだったね」。デビュー2年目の20歳古川を背に終始インで脚をタメて一気差し。当時、全く違う馬に注目していた記者3年目の小田は、ぼう然と阪神を後にしたことを覚えている。

 シグルーンの生産者欄を見れば「岡田スタッド」の名。そう、小田がチャンピオンズCで◎を打ったサウンドトゥルー(馬主は山田弘氏)と同じ。宮師は「岡田牧雄さん(岡田スタッド代表)のところは調子いいからね」とニッコリと笑った。同じ牧場の4歳後輩が今週も…。底冷えで震えていた小田は、少しホットになっていた。

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2016年12月7日のニュース