【菊花賞】サトノダイヤモンド90点 無駄のないつくりもまだ完成途上

[ 2016年10月19日 05:30 ]

成長が見られず、完成まで時間を要するサトノダイヤモンド
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 秋の成長を予感させたゆったり遊びのある体つき、最後の1冠こそはと思わせた胴のすらりと長いステイヤー体形…。私の期待が大きすぎたのかもしれません。待ちに待ったサトノダイヤモンドの秋の姿を見て、拍子抜けしました。ダービー時からの成長の跡が見いだせません。相変わらず無駄のないすっきりしたつくりですが、春以上に細く映る。トモ、腹周りは立派になるどころか、少し寂しくなっています。

 立ち姿にも今春のような余裕がありません。尾が尻から離れすぎている。「尾離れが良すぎる」といって、警戒心を示すしぐさです。目つきと耳の立て方も春よりきつい。ナーバスになっています。3000メートルの距離でも落ち着いて走れるのか。神戸新聞杯でも少し掛かっていたことを考え合わせると…。

 白状すると、現3歳馬の中で一番好きな馬格です。頭から蹄まで全ての部位がバランス良くつながっている。特に飛節はトモのパワーを余すところなく推進力に変えられる絶妙な角度と大きさ。ディーマジェスティの飛節とは対照的です。よくブラッシングされた手入れの行き届いた毛並み。とても好感が持てます。

 だからこそ、もっと成長してほしかった。余裕を持って立ってほしかった。一時代を築く名馬になれる。そんな期待が馬体チェックのハードルを上げすぎているのかもしれませんが、完成するにはもう少し月日が必要です。

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2016年10月19日のニュース