【毎日王冠】ロゴ 安田記念より進化!最終追いで抜群の反応

[ 2016年10月6日 05:30 ]

<毎日王冠>田辺を背に追い切るロゴタイプ
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 中央競馬は今週から舞台を東京、京都に移し、いよいよ秋競馬のハイシーズンに突入する。東京開幕を飾る「第67回毎日王冠」の追い切りが5日に美浦、栗東両トレセンで行われた。春の安田記念でG1・3勝目を挙げた関東馬ロゴタイプは気合十分の最終追いで、秋初戦へ万全の仕上がりをアピールした。

 単走追いの中に絶妙なスパイスを利かせた。ロゴタイプの最終追いは美浦Wコース。レースでもコンビを組む田辺を背にコース入りすると、序盤は馬の行く気に任せ、ゆったりと発進。向正面から徐々にピッチを上げ、3~4角をスムーズにクリアして迎えた直線。田辺が激しいアクションで手綱を押し込む。鞍上の叱咤(しった)に、ロゴは500キロの巨体を揺らして反応する。ゴール前では左ステッキを抜いて最後のひと押し。迫力みなぎるフットワークは、やはりG1ホースだ。

 「先週は馬なりだったので、今週はラスト3Fをしっかり追ってくれとの指示。いい調教ができました」。田中剛師は引き揚げてきた愛馬を笑顔で迎えた。先週はパートナーを目標に併せ馬で息を整え、今週は馬のペースで走れる単走で闘魂注入。目標に向けて青写真通りの調整過程に満足の表情だ。田辺も「休み明けにしては素軽い動きだった。初めて乗った中山記念(2月)の調教も休み明けだったが、その時とは全く違う。当時は初めてなので比較できなかったが、今思えばモタモタ走っていた」と振り返り、好感触を伝えた。

 昨年の年度代表馬モーリスを相手に、鮮やかな逃げ切りを決めた春の安田記念。田中剛師も田辺も「いつかどこかでハナに行けるなら行きたいという考えが一致していた」と口をそろえる。ひそかに温めていた策を、G1舞台で結実させ、13年皐月賞以来3年2カ月ぶりの勝利をもぎ取った。だが、指揮官は「復活」という2文字を嫌う。「勝てない間も惜しいレースが何度もあった。特に(2走前の)ダービー卿(CT)は、勝ち馬(マジックタイム)より重量が5キロ重くて首差2着。改めて強さを感じた。背中や腰が春より締まり、ようやく完成に近づいてきた」と胸を張った。

 開幕週の高速馬場は、先行脚質のロゴにとって最適の舞台。田中剛師は「目標の天皇賞(秋)に向けて、いいスタートを切りたい」と力強く締めくくった。「復活」ではなく「進化」したロゴタイプの姿を披露する。

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