【凱旋門賞】緊急参戦!!武豊の「100倍楽しむ凱旋門賞」

[ 2016年10月2日 05:30 ]

<凱旋門賞>武豊騎手

 祝!海外馬券元年。その第1弾は日本競馬界の悲願、仏G1凱旋門賞だ。ただ日本馬マカヒキは別として、なじみの薄い外国馬の馬名を眺めていてもイメージが浮かばないのでは?心配無用。スポニチ読者に強力援軍の登場だ。武豊が「100倍楽しむ凱旋門賞」と題して分析と解説をしてくれた。

 「100倍楽しむ」なんて大げさだけど、騎手目線や出走馬のちょっとした裏ネタで、今年の凱旋門賞の側面が読者に伝われば幸いです。

 そういったことから書くとスミヨン、デットーリ、ペリエらビッグネームの騎手がお手馬じゃない馬に騎乗するのが特徴的。スミヨンはギュイヨンのお手馬2頭(レフトハンド、シルバーウェーヴ)の空いた方ですからね。

 同様に大看板のファーブル厩舎、オブライエン厩舎の出走馬がどこまで強気なのか…ちょっと疑問です。なぜ、馬でなく一流の騎手や調教師を冒頭から説明したかというと、遠巻きに分かることは今年の欧州勢は近年では2連覇したトレヴや、昨年のゴールデンホーンのような圧倒的な存在が不在だということ。実際に僕はエイシンヒカリのイスパーン賞でシルバーウェーヴやニューベイを負かして大体の力関係は把握していますからね。

 しかし、同時に凱旋門賞はなぜだかレースが終わって気付くことに「やっぱりあの騎手、あの厩舎だったか」と納得することが多いのも確か。そういう意味ではムーア騎乗のファウンドは天才調教師と称されるオブライエンとのコンビだから怖い存在ですかね。

 現時点で日本馬マカヒキにとって最大の難敵とされているのはポストポンド。余談ですが、管理するヴェリアン調教師の夫人は日本人の花子さん、だと付け加えれば読者は驚かれるでしょう。(11年の)厩舎開業からメキメキ頭角を現し、現在では英国のトップトレーナー。鞍上がアッゼニ。彼は短期免許で来日した時は高い評価を得たわけでもなかったけど、目の前のビッグチャンス。さて、モノにできるかですね。

 騎手ならむしろギュイヨンに注目してほしい。フランスリーディングの1、2を争うまでに成長した若手の有望株。「ガッツあふれる騎乗でナイスガイ」とPRしておきます。騎乗馬レフトハンドを管理するラフォンパリアス調教師は、あのディープインパクトが凱旋門賞に挑んだ時に預託先となった厩舎。凱旋門賞のデータで有利なのは確か3歳牝馬でしたよね。それに当てはまります。

 それと今夜、凱旋門賞を無料放送するグリーンチャンネルでは僕がゲスト席に座っています。ご覧になってください。(JRA騎手)

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2016年10月2日のニュース