【神戸新聞杯】菊こそ輝く!ダイヤモンド ど根性VでG1初制覇へ弾み

[ 2016年9月26日 05:30 ]

<神戸新聞杯>直線駆け抜け勝利したC.ルメール騎手騎乗のサトノダイヤモンド(手前)

 東西G2で実績馬がキッチリ結果を出した。菊花賞トライアル「第64回神戸新聞杯」はサトノダイヤモンドがラスト1Fの攻防を制して首差勝ち。GI初制覇が懸かる菊花賞に弾みをつけた。実力派の古馬がそろった「第62回オールカマー」も首差の決着で休み明けの鬼ゴールドアクターがGI勝ちの底力をアピール。これで今開催の重賞8鞍は1番人気が8連勝となった。

【レース結果】

 ヒヤリとさせながらも終わってみれば単勝1・2倍の断然1番人気に応える首差勝ち。サトノダイヤモンドが勝負強さを発揮して今季初戦をモノにした。道中は中団で折り合いに専念。直線、外を回ってポジションを上げるとラスト300メートルで早くも先頭へ。抜け出してから勢いが鈍ったものの、内を強襲したミッキーロケットとの併せ馬で闘志に火がついて再加速。迫られながらも最後まで抜かせずゴールを駆け抜けた。

 ルメールは「ペースがあまり速くなかったし、休み明けで引っ掛かってしまいました。直線は自分でまくっていってハナに立つのが早くてストップ。でも内から来られたときに、また反応してゴール前は頑張ってくれました」と振り返った。

 春のクラシック2戦でしのぎを削ったダービー馬マカヒキは渡仏して遠征初戦のニエル賞で勝利。ひと足早く前週のセントライト記念で始動した皐月賞馬ディーマジェスティも白星発進を飾っていた。同世代のライバルに負けじと皐月賞3着、日本ダービー2着の実力馬が存在感を誇示した。

 報道陣に囲まれた池江師は「休み明けの分、エキサイトしてハミをかんでしまったけど次はリラックスして走れると思いますよ。いつもの脚を使えなかったけど6Fからの追い切りは2本しかやっていなかったので。その分、伸びしろがある。落鉄(日本ダービーで左後脚を落鉄)に気をつけて大丈夫だったし、課題らしい課題はなかった。勝てたことが何よりですね」と表情は明るい。

 阪神で弾みをつけて京都へ。3冠最終決戦の菊花賞(10月23日)が春の悔しさを晴らす舞台になる。ルメールは「春より体が大きくなって筋肉がつきました」と成長を口にしてから、「きょうはゴールまでファイトして、いい経験になりました。次はもっとリラックスできると思うし、スタミナは問題ありません」と三度目の正直でGI初制覇に導く意気込みだ。

 ルメール自身の話題では今週末にマカヒキとのコンビで凱旋門賞(10月2日)に参戦。「応援よろしくお願いします」と最高の笑顔で締めくくった。

 ◆サトノダイヤモンド 父ディープインパクト 母マルペンサ(母の父オーペン)牡3歳 栗東・池江厩舎所属 馬主・里見治氏 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績6戦4勝 総獲得賞金2億2560万1000円。

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