【オールカマー】アクター 秋こそ主役!貫禄GP馬の底力V

[ 2016年9月26日 05:30 ]

<オールカマー>レースを制した(6)ゴールドアクター

 これがグランプリホースの底力だ!!中団で構えたゴールドアクターは力づくで復権だ。勝負どころの3コーナー。背後のマリアライトを振り切り、直線入り口から内サトノノブレスとの長い叩き合い。最後は首をグイッと前に出し、豪快にねじ伏せた。有馬記念Vのホームの中山で貫禄勝ちだ。

 吉田隼は笑顔で報道陣の輪へ。「天皇賞より落ち着いていて、これならいいな…と。道中はイメージ通り。後ろにマリアライトがいるのも分かっていた。(2着馬は)今年充実しているので気になっていたけど、ここまでしぶといとは…。何とかかわせて良かった」

 1番人気で挑んだ前走の天皇賞・春(京都)はゴールデンウイーク中の渋滞を考慮した早めの輸送が災い。イレ込み、まさかの12着に敗れた。その後は宝塚記念を潔く断念し、立て直した。この日は念を入れ、レース前はパシュファイヤー(網目状の矯正馬具)も着用。1番人気に応えた中川師は「普通に、淡々と走ってくれました」と、まず安どの笑顔。続けて「パシュファイヤーの効果は正直分からないけど…。パドックは天皇賞より落ち着いていた。いい体になった。完成形になっている」と黒光りする雄大な体に目を細めた。

 今後は予定通り、ジャパンC(11月27日、東京)から連覇が懸かる有馬記念(12月25日、中山)へ。指揮官は「天皇賞・秋を使ってしまうと、後の2戦が厳しくなるので見送ります。ジャパンCはソコソコ期待します」と言葉は穏やか!?でも、熱い思いを託した。関東が誇る中長距離界エースの好発進は、秋のG1戦線を熱くする。コンビ成績10戦8勝と抜群の実績を誇る吉田隼は「まだ良くなると思うし、このまま無事に行ければ。(G1制覇の)チャンスはある」と、さらなる大仕事を誓っていた。

 ◆ゴールドアクター 父スクリーンヒーロー 母ヘイロンシン(母の父キョウワアリシバ)牡5歳 美浦・中川厩舎所属 馬主・居城寿与氏 生産者・北海道新冠町北勝ファーム 戦績16戦9勝 総獲得賞金5億5539万8000円。

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