【ニエル賞】マカヒキ順当V!海外初挑戦飾り凱旋門賞へ視界良好

[ 2016年9月12日 05:30 ]

ニエル賞を制し、笑顔で表彰式にのぞむC・ルメールとマカヒキ関係者ら

 マカヒキ、視界良好!凱旋門賞(10月2日、シャンティイ)の前哨戦であるG2「第65回ニエル賞」が11日にシャンティイ競馬場で行われ、今年のダービー馬マカヒキ(牡3=友道)が差し切りV。日本馬悲願の凱旋門賞制覇へ、まずは順当勝ちで世界デビューを果たした。

 きっちりと差し切った。少頭数の5頭が一列棒状となったレース。マカヒキは終始、真ん中の3番手で運んだ。スローペースでも折り合いがつき、リズムのいい走り。直線は残り300メートルから追いだした鞍上・ルメールの指示にしっかり反応して脚を伸ばし、前を行くミッドターム、ドーハドリームを外から捉えた。

 着差はわずか首だったが、それ以上に余裕が感じられる内容。弥生賞(1着)以来のコンビだったルメールは「休み明けでもいいレースをしてくれた。直線の反応が良かったし、簡単に勝ちました」とパートナーを称え、友道師は「併せ馬のような形でビッシリとレースをしたかったから、いい展開のレースとなった」と理想的な“試走”を満足げに振り返った。

 ニエル賞はマカヒキ以外にG1馬のいないメンバー構成とあって、1・4倍で断然の1番人気。それでも3歳馬の海外遠征初戦で休み明け、5頭立ても初めてと課題はあったが、軽々とクリアしてみせた。凱旋門賞では今回より強力な相手が立ちはだかるが、同じ競馬場の同じ距離。恐れるものは何もない。師が「環境の違いがあったが結果を出せた。この競馬が凱旋門賞につながると思う」と言えば、ルメールは「今日は70~80%くらいのコンディションだったし、もっと良くなる。3週間後も頑張る」と本番での上積みも約束。記念すべき“海外馬券元年”が同時に悲願成就の年となる可能性は十分にある。

 ◆ニエル賞(Prix Niel) 3歳牡牝による重賞で87年にG2昇格。1着賞金は7万4100ユーロ(約854万円)。同日に行われるフォワ賞(G2=4歳上牡牝)、ヴェルメイユ賞(G1=3歳上牝馬)と共に凱旋門賞の前哨戦と位置付けられている。

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