【桐生・メモリアル】毒島 地元水面で2匹目のドジョウすくう

[ 2016年8月23日 05:30 ]

2回目のSG制覇を狙う毒島誠。地元の桐生水面で“2匹目のどじょう”?をすくい上げるため、笑顔でポーズ

 SG「第62回ボートレースメモリアル」が23日、群馬のボートレース桐生で開幕する。地元の毒島誠(32)はタイトル名とイニシャルが同じ。13年のまるがめ大会でSG初V。14年の若松大会は優出できなかったものの、予選1位と相性は良好だ。SG連続優出中と流れも申し分ない。待望の2度目SG制覇、そして悲願の地元SG獲得へ態勢は整った。内枠で臨む初日5、10Rで、まずはスタートダッシュを決める。

 ボートレースメモリアルの正式名称は「モーターボート記念」。選手や関係者の間では省略して“MB記念”の名で親しまれてきた。この略称と同じイニシャルの出場選手が1人いる。毒島だ。「まこと・ぶすじま記念だと思っている。通称になってもBM(Boatrace Memorial)。やはり、これは僕の大会」。3年前にSG初優勝を飾ったのもメモリアル。タイトルとの縁は深い。

 そんな“毒島のSG”が今年、4年ぶりに地元の桐生で開催される。12年の第58回大会は得点率39位で予選落ちに終わった。だが、当時は“本格化前”。SG常連にもなっていなかった。この4年でSG制覇、G1桐生周年V、3度のグランプリ参戦と急成長を遂げた。

 「選手として脂が乗りだしてから初めて迎える地元SG。前回は気合が空回りして地に足が着いていなかった。でも、1度経験しているのは大きい。グランプリと地元SGは自分のキャリアに欲しいし、もう獲ってもいい頃だと思う」

 場数を踏み、自らをコントロールするすべは身に付けた。同じ失敗を繰り返すことはない。

 昨年の賞金ランキングは2位。オールスターのファン投票でも2位に輝いた。名実共にトップレーサーの地位を確立。しかし、意外にもSG優勝は13年メモリアルの1回しかない。「勝ちたいと思って勝てるほど楽なものではない。それでも、出るSGは全て“2つ目”と思って走っている。いつか獲れると信じているし、巡ってきたチャンスをつかめる自信もある」。現在は6月のグランドチャンピオン、7月のオーシャンCとSG連続優出中。2度目の戴冠はもう秒読み段階だ。

 ボートレース桐生は今年が開設60周年の節目。「今までに感謝、これからも感謝。」をキャッチフレーズにうたう。毒島も思いは一緒だ。「地元の大レースを走れることに感謝しないといけない。桐生では応援してくる人も多い。いいレースで応えたい」。今大会は地元メモリアルイヤー最大のヤマ場。これを飾るのに毒島以上の適任者はいない。今こそ選手生活13年の集大成を発揮する時だ。

 ▽13年メモリアル(まるがめ) 予選1位は菊地。だが、準優3戦は全て1号艇が2着以下に敗退。ファイナル1号艇は準優10Rを勝った予選4位の毒島に渡った。その優勝戦は篠崎元のFにも動じず、コンマ02のスタートを決めて逃げ切り。2度目のSG優出で、頂点まで上り詰めた。

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