【北九州記念】バクシン大金星!女王ベルカントを差し重賞初制覇

[ 2016年8月22日 05:30 ]

バクシンテイオーが直線で伸びて北九州記念を制した

 小倉で行われたサマースプリントシリーズ第4戦「第51回北九州記念」は堀厩舎の伏兵バクシンテイオーが鮮やかに差し切り、初の重賞制覇となった。

 昨年のサマースプリント女王ベルカントの連覇を阻んだのは、関東の刺客、堀厩舎のバクシンテイオーだった。殊勲の鞍上・藤岡康は今回が初コンビだったが、冷静かつ大胆な騎乗で同馬に重賞初タイトルをもたらした。

 「レースを見た感じでは、しまいにいい脚を使うイメージを持っていた。道中は周りの馬を見ながら、うまく脚をためることができました」

 レースは外枠のジャストドゥイングと、ラヴァーズポイントが互いに先手を主張し合う形。内のベルカントはその2頭から絡まれることを嫌い、早々に控えて3番手の外へ持ち出した。序盤からペースは流れるが藤岡康は焦らず、最後方からジックリと構えて上がりの勝負に懸けた。バクシンテイオーは満を持して外から追い出されると、押し切りを狙う2着のベルカントに並ぶ間もなく1馬身差突き放した。「仕掛けてからの反応も良かったし、厩舎の方からも凄く状態がいいと聞いていたので」。鞍上は汗をぬぐった。

 一昨年の夏にオープン入りしてから重賞タイトルには手が届かず。苦戦が続く中、光明が見えたのは昨年のこのレース。3角で不利を受けながら見せ場十分の6着。この結果から陣営はここを目標に定め、早めに小倉入りして速い時計を2本マークする“勝負仕上げ”で初タイトルをつかんだ。

 女王を撃破して実りの秋へ――。次走は未定だが、秋はG1も視界に入る。遅咲きのスプリンターが馬名通り、短距離界の“帝王”へ“バク進”していく。

 ◆バクシンテイオー 父サクラバクシンオー 母アウトオブザウィム(母の父サンデーサイレンス)牡7歳 美浦・堀厩舎所属 馬主・林正道氏 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績25戦6勝 総獲得賞金1億2942万6000円。

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