【宝塚記念】ドゥラまた故障…猛追2着も「左前肢ハ行」凱旋門賞断念

[ 2016年6月27日 05:30 ]

故障発生のドゥラメンテから下馬して引き揚げるM・デムーロ

 思わぬアクシデントで、ドゥラメンテの仏G1凱旋門賞遠征が白紙となった。まくって進出したマリアライトのさらに外を、上がり3F最速の36秒1で猛追したが首差届かず2着。M・デムーロは「ずっと左手前で走っていたが、それでも道中の感じは良かった。内に行きたかったけどスペースがなかった。勝ち馬はこういう馬場が得意だね」と悔しげに話した。

 場内が騒然としたのはゴールした後。「ゴールを過ぎてつまずいて滑ったみたいです」(M・デムーロ)。鞍上はそれに気付いて大事を取ってすぐに下馬。ドゥラメンテの元には馬運車が来て、同馬をそのまま競馬場診療所に運んだ。 

 サンデーレーシング代表・吉田俊介氏は「左前が痛いようで、地面に着けると痛がる感じ。脚を地面に着けず浮かせている」とドゥラメンテの様子を伝えた。その時点では診療中とあって「分かっていることが少ないが、今後については白紙になります。フランスもやめます」と話した。今後の経過次第とはいえ、予定されていた凱旋門賞(10月2日、シャンティイ)挑戦は見送られる公算が大きくなった。

 その後、JRAから症状が「左前肢ハ行」と発表され、ドゥラメンテはいったん競馬場の馬房に戻った。その後、栗東トレセンに移動。トレセン内診療所の入院馬房で経過が観察される。現時点で骨に異常は見つかっておらず、腱についても症状は見られないが、左前球節部に腫れが見られるという。競走馬骨折の症状は、直後ではエックス線撮影に写らず、時間が経過して亀裂などが見つかることもあるため、慎重に見極められることになる。

 ▼ハ行 歩様に異常を来している状態のこと。骨、腱、関節、筋肉、神経などさまざまな原因によって起こり、はっきりしない場合には推測される部位によって肩ハ行、寛ハ行(腰部に原因)と呼ばれることもある。

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