【函館スプリントS】ソルヴェイグ ゴール前差し返しレコードV

[ 2016年6月20日 05:30 ]

直線で抜け出し、叩き合いの末に差し返したソルヴェイグ(手前)

 サマースプリントシリーズ第1戦の函館スプリントSは3歳牝馬のソルヴェイグがレコードVを飾った。

 レコード決着の開幕馬場で持ち前の先行力がフルに生きた。ソルヴェイグは大外枠からの発走。「レース前に先生からスタートが速いと聞いていた。道中は折り合いもついてリズム良く運べた」と丸田。逃げ宣言をしていた内のローレルベローチェをマークする形で、道中は2番手を追走する。前半3F33秒4という速い流れを直線入り口で先頭に立つと、ラスト3Fも上がり34秒3の二枚腰。内を突いたシュウジの猛追を鼻差しのいだ。

 長い写真判定の末、約11センチの差で掲示板には16番の表示。その瞬間、テン乗りで大仕事をやってのけた鞍上は小さくガッツポーズ。北海道・旭川出身で地元での重賞初タイトルに喜びもひとしおだ。「一度相手の方に前に出られたが、最後は盛り返してくれた。ゴール前は際どくて分からなかったが、馬が頑張ってくれました。(地元での重賞Vは)本当にうれしいです」と丸田。

 今年は格上挑戦で臨んだフィリーズレビューで重賞初制覇。レース後に川田が「距離が延びるのはプラスではないですね」と即答したように、その後の桜花賞は17着と力を示せなかった。それだけに今回のスプリント重賞制覇は今後の方向性を決める大きな1勝となった。鮫島師は「ジョッキーとはゲートが速いので、序盤から流れに乗った競馬をしようと。洋芝適性の高さも見せてくれたし、レコードというのはうれしい誤算だね」と北の大地での力走を称えた。

 3歳牝馬による勝利は09年のグランプリエンゼル以来となる快挙で、今後はサマースプリント参戦を視野に入れる。「シリーズ初戦を勝ってくれたし、今後は馬の様子を見ながら決めていきたい」と師。機動力を武器にさらなる高みを目指していく。

 ◆ソルヴェイグ 父ダイワメジャー 母アスドゥクール(母の父ジャングルポケット)牝3歳 栗東・鮫島厩舎所属 馬主・G1レーシング 生産者・北海道白老町社台コーポレーション白老ファーム 戦績7戦3勝 総獲得賞金1億422万4000円。

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