【エプソムC】フルーキー 3頭併せで自らハミ取りやる~気満々!

[ 2016年6月9日 05:30 ]

3頭併せで力強く追い切るフルーキー(中)

 今週の東京メイン「第33回エプソムC」の最終追いが8日、美浦、栗東トレセンで行われた。昨年12月チャレンジCを制した実力馬フルーキーは角居厩舎流の3頭併せで力強く併入。2走前の中山記念(4着)はドゥラメンテ、リアルスティールなど豪華メンバー相手に奮闘。秋のG1進出に向けて、ここは譲れない。

【エプソムC】

 “角居流3頭併せ”の真ん中で、弾むようにゴール板を駆け抜けた。フルーキーはM・デムーロを背にCWコースへ。グンと沈み込むように一歩目を繰り出すと、序盤は外のタニノアーバンシー(3歳500万)を2馬身目標にする形。道中はパワフルな四肢の運びで、鞍上も手応えをかみ締めるように追走する。ラスト4Fから後方内のシャケトラ(3歳未出走)が馬体を並び掛けると、自らハミを取りエンジン点火。前日の雨で水分を含んだ重たいチップを力強く蹴り上げ、4F67秒6~1F11秒9の好時計で駆け抜けた。ゴール前は実戦さながらの3頭横並びで迫力満点の内容。鞍上も手応えをにじませる。

 「動きも良く調子はいい。1800メートルはちょうどいい距離。前走も頑張っていたし今回も楽しみだね」

 デビューから舞台・コースを問わず、しまいの脚は堅実。これまで20戦で掲示板を外したのは、距離適性の差が出た3歳時の菊花賞(6着)だけで立ち回りのうまさが光る。以前はトモに緩さが残る馬体だったが、使いつつ体質面も強化され本格化した。

 素質の高さを示したのが2走前の中山記念。昨年の2冠馬ドゥラメンテや、今年のドバイターフ覇者リアルスティールなど一線級を相手に0秒4差4着と、持ち前の機動力で存在感を示した。その後、休養明けで臨んだ新潟大賞典は2着。岸本助手は「使いつつ調子を上げてくるタイプで、気持ちの面でも物足りなさがあった」と回顧する。前走後は在厩調整でビシッと仕上げられ出来は最高潮だ。

 「ジョッキーもいい手応えをつかんでくれて、状態も前走よりいい。今回は東京の1800メートル戦で条件も良くなるし楽しみですね」

 堅実無比の末脚は広い府中の舞台でこそ。充実の秋に向け、勝って弾みをつける。

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2016年6月9日のニュース