【安田記念】モーリス止まった2着…8連勝も連覇も宝塚出走も消えた

[ 2016年6月6日 05:30 ]

2着に敗れた(8)モーリス(左手前)と3着の(10)フィエロ

 連覇の懸かった大一番で、モーリスがモロさを露呈して2着。昨年から続いていた連勝は「7」でストップし、14年5月の白百合S3着以来、2年ぶりの黒星を喫した。

 単勝1・7倍の断然1番人気に支持されたが、スタート直後から直線まで掛かり通し。初コンビのT・ベリーが上半身を大きく揺らしながら懸命になだめるも、抑え込むことができない。みるみるポジションを上げ、逃げるロゴタイプ直後の2番手にまで進出した。

 道中のエネルギーロスは大きかった。直線に入って鞍上がゴーサインを送っても、自慢の剛脚は鳴りを潜めたまま。その間に、内のロゴタイプとの差は開く一方。残り200メートルでようやく馬群から抜け出したが、1馬身1/4離れた2着でゴールするのがやっと。外から猛追した3着フィエロには鼻差まで詰め寄られた。

 顔をこわばらせながら引き揚げてきたベリー。「思ったよりもペースが遅く、前に壁をつくれずに掛かってしまった。その流れの中でもよく粘ってくれたけど…」と言葉少な。香港帰りに加え着地検査の関係上、慣れない東京競馬場での調整を強いられたことが微妙にメンタルに影響したのかもしれない。

 香港G1・チャンピオンズマイルを制した直後は宝塚記念参戦も候補に挙がっていたが、吉田和美オーナーの夫でノーザンファーム代表の吉田勝己氏は「宝塚はない。距離延長も考えていたが、あれだけ掛かってしまうと。秋以降は未定」と肩を落とした。夏場は休養に充て、反撃の秋に向けて備える。

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2016年6月6日のニュース