【安田記念】サトノアラジン 軽く仕掛けただけで加速11秒8

[ 2016年6月2日 05:30 ]

CWコースを3頭併せで追い切るサトノアラジン(手前)

 栗東からは前哨戦の京王杯SCを快勝したサトノアラジンが迫力満点のフットワークを披露。

 抜群の反応で突き抜けた。サトノアラジンは川田を背にCWコース3頭併せ。アッシュゴールド(4歳1000万)が先導役を務め、そこから3馬身後方にサトノノブレス(6歳オープン)、さらに2馬身後方で6F標識を通過した。道中は僚馬との差をキープしながら絶好の手応え。4コーナーで内に進路を取って差を縮めるとラスト1F手前で並び掛ける。軽く仕掛けただけで加速して6F81秒6~1F11秒8。間に入ったサトノノブレスに1馬身差、外アッシュゴールドに3馬身差で最先着となった。川田が感触を伝える。

 「今朝は様子を見ながら必要なら追うように、との指示でした。いい雰囲気でしたよ。間が詰まっているので目いっぱいにやるというより息を整える感じです」

 デビュー当初から大器と騒がれたディープインパクト産駒が前走・京王杯SCで待望の重賞初制覇。そこで初コンビを組んだのが川田だった。「1400メートルで前半はリズムに乗るのに時間がかかったけど4コーナーでは抜群の手応え。あの位置(4コーナー12番手)から楽に差し切ってくれたし、本当に強い内容でした」と回顧。上がり3Fはメンバー最速タイの32秒4を刻み、見た目のインパクトも強烈な走りでタイトルをモノにした。素質開花の要因を池江師はこうみている。

 「以前は背腰に疲れがたまりやすくて背中を触られるのも嫌がっていたけど前走くらいからそれが解消しました。前走後も背中の痛みはないし、むしろ体が引き締まって前走以上の出来。今朝の追い切りは稽古駆けするサトノノブレスをスッとかわしたように状態がいいんでしょうね」

 初の1400メートルで弾みをつけ、ここは走り慣れたマイルへの起用になる。1F延長について川田が「間違いなくプラス」と言えば池江師も「マイルがベスト」と即答。充実期を迎えた5歳馬が勢いに乗って頂点を狙っていく。

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2016年6月2日のニュース