【仏イスパーン賞】豊ヒカリ海外G1連勝「本当に強かった」

[ 2016年5月25日 05:30 ]

イスパーン賞で後続を突き放して優勝した武豊騎乗のエイシンヒカリ(左端)

 豊ヒカリ、海外G1連勝だ!!仏G1イスパーン賞が24日(日本時間同日夜)、シャンティイ競馬場(芝1800メートル)で行われた。今年初戦となったエイシンヒカリ(牡5=坂口)は道中2番手から直線早め先頭に立ち、2着ダリヤンに10馬身差の記録的圧勝。昨年12月香港カップに続く海外G1制覇。鞍上・武豊は海外G1・9勝目。次走はプリンスオブウェールズS(6月15日、英アスコット、芝2000メートル)でさらなる海外制圧に挑む。

 さすがは世界のユタカ!!エイシンヒカリがクレバーな走りで海外G1連勝の快挙だ。誰もが逃げると思いきや、外から執ようにヴァダモスが先手。機敏に武豊は引き、2番手で折り合った。絶好の手応えで迎えた直線。粘るヴァダモスを馬なりで抜き去ると、直線半ばで後続を離す一方。先週末からの雨による極悪馬場も、アップダウンの激しい勾配も何のその。2着ダリヤンに、なんと10馬身差の圧勝。昨年12月香港カップに続く堂々の海外G1連覇だ。

 海外G19勝目を飾った武豊は笑顔と驚嘆が交じっていた。「後ろの脚音が聞こえなかった。本当に強かったです。決して、相手も弱くはないのに…」

 慣れない異国の地も、ヒカリにはプラスに働いた。

 「馬のコンディションは凄く良かった。日本のレースよりも落ち着いていた。違う競馬場で用心した分、今までだと2番手ではかかっていたが、きょうはよく我慢してくれた。収穫の多いレースだった」と称賛した上でこう続けた。

 「秋にはシャンティイに帰ってきたい!!」

 来月4日には英国ニューマーケットに渡り、プリンスオブウェールズS(6月15日、英アスコット、芝2000メートル)に挑戦。想像を超えたヒカリの快進撃は止まりそうにない。

 21日米国のプリークネスS(ラニ=5着)から仏G1で男を上げた“JRAの至宝”が迎える27度目のダービーは皐月賞4着馬エアスピネルで挑む。

 「僕の中では一貫して期待値の高さは変わっていないし、この馬でダービーに挑む!!という気持ちは2歳時からあった。かみ合えばチャンスはあります」と野心を持って挑む。勝てば前人未到のダービー6勝目。世界を飛び回る巧腕は、再び度肝を抜く結末を用意しているかもしれない。

 ◆エイシンヒカリ 父ディープインパクト 母キャタリナ(母の父ストームキャット)牡5歳 栗東・坂口厩舎所属 馬主・栄進堂 生産者・北海道新ひだか町木田牧場 戦績12戦10勝 総獲得賞金約4億4028万9000円。

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