【NHKマイルC】ドラフタ 閉鎖したトウショウ牧場に恩返しVを

[ 2016年5月3日 05:30 ]

閉鎖したトウショウ牧場のためにも4連勝でG1獲りを狙うトウショウドラフタ

 今週は3歳マイルの頂上決戦「第21回NHKマイルカップ」。控える競馬をマスターしたトウショウドラフタが4連勝でG1獲りを狙う。

 3連勝中のトウショウドラフタがG1獲りに挑む。不良馬場で行われた前走・ファルコンSは12番手から力強く伸びて重賞初制覇。2歳時は先行策を取ってきたが、田辺に乗り代わってから控える競馬をマスター。切れ味に磨きをかけて、近3走で上がり3F最速を叩き出している。

 田辺は「折り合い重視の競馬を教えてきた」と説明。以前は頭を高く上げ、前につんのめるような走法だったが、力を抜いて走れるようになったことでレースでも我慢が利くようになった。「今なら、東京マイルの方がレースはしやすい」と1F延長も問題なしを強調。磨き抜かれた末脚を、広く直線が長い府中で存分に生かしたい構えだ。

 ドラフタの馬主であり生産牧場のトウショウ牧場は、76年有馬記念の優勝馬トウショウボーイなど多くの名馬を送り出した名門だが、昨年10月に経営不振のため閉鎖。この報に萱野師も「助手時代からずっとお世話になってきた牧場だから」と心を痛めていた。ファルコンSの勝利で06年アルゼンチン共和国杯を制したトウショウナイト以来、10年ぶりのJRA重賞制覇をプレゼント。NHKマイルCを勝てば、05年エリザベス女王杯のスイープトウショウ以来11年ぶりのG1制覇になる。果たして“恩返し”の勝利となるか!?

 通算4勝はメジャーエンブレムに並ぶ、メンバー最多タイ。全4勝を左回りで挙げる巧者であり、どんな馬場コンディションでもこなせる点は強み。「ここは目標にしていたレース。相手も強いし余裕残しでは行かない」(田辺)と目いっぱいの仕上げで挑む一戦。名門牧場の“忘れ形見”が大仕事を成し遂げるかもしれない。

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2016年5月3日のニュース