【フローラS】フロンテアクイーン 蛯名絶賛「全部違う。全部がUP」

[ 2016年4月21日 05:30 ]

併せて追い切るフロンテアクイーン(手前)

 東京競馬の開幕を告げるオークストライアル「第51回フローラS」(3着まで優先出走権)の最終追い切りが20日、東西トレセンで行われた。美浦では蛯名騎乗のフロンテアクイーンが併せ馬で余力十分に先着。皐月賞を制した鞍上の勢いに乗り、樫行きの切符をつかむ。

 クイーンC2着のフロンテアクイーンが劇的な上昇をアピールした。Wコースで先輩ダイワミランダ(4歳1000万)に胸を借りて、3馬身後方から発進。直線は内に入り、並びかけようとするミランダを制して逆に首がグイッと出た。4F52秒0~1F12秒7。騎乗した蛯名の手応えは余力たっぷり。はち切れんばかりの馬体と、シャープな反応は思わずうっとりだ。

 先週の皐月賞V(ディーマジェスティ)で意気上がる鞍上は満面の笑みで報道陣の輪に入った。「全部が違う。全部がアップしている。体の張りや毛ヅヤ。前走(クイーンC2着)は冬毛もボーボーだったが(カイバを)食わし込んでいけるので…。馬が凄く良くなった」と称賛の言葉が次々と並んだ。

 前走は良化途上でも収穫は多かった。2歳女王メジャーエンブレムに離されたが2着に食い込んだ。賞金加算成功で潔く桜花賞は見送り、オークス一本に備えられた。放牧&充電効果はテキメンだった。国枝師も「食欲もあって、体も丸くなって張っている。きょうは前に1頭置く形でしまいも良かった。いい動き」と成長に目を細めた。

 指揮官が「一生懸命なのが長所」と称える諦めない走りが武器。父メイショウサムソンは皐月賞、ダービー、天皇賞・春&秋でG1・4勝。血統的にもスタミナの裏付けはある。国枝師&蛯名といえば、10年牝馬3冠馬アパパネでもおなじみの名コンビ。現状の収得賞金1100万円でも、オークス出走の可能性は高いが、できれば権利を獲って胸を張って出たい。国枝師は「1800メートルまで勝っているし、距離の融通性はある。本番に向けて、いい形の競馬ができれば」と前を見据えれば、蛯名も「マイルより2000メートルの方がいい。テンションが高い面があるので、うまくコントロールして、落ち着いて競馬できればいいと思う」と期待を寄せた。関東が誇る名手が今週もアピールするようなら、オークス戦線はさらに熱さを増していく。

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