【皐月賞】マウントロブソン縛って変身!堀厩舎十八番の勝負手

[ 2016年4月15日 05:30 ]

ベリーを背に3頭併せで追い切るマウントロブソン(左)

 牡馬3冠レースの第1弾「第76回皐月賞」の枠順が14日、JRAから発表された。木曜追いではトライアル・スプリングSの覇者、マウントロブソンが舌縛りで変わり身をアピール。同レースの馬券は15日、ウインズ後楽園などで金曜発売される。

【皐月賞】

 マウントロブソンが最内からじりじりと差を詰める。口元から顎下には白い包帯。鞍上T・ベリーの右ステッキを1発受けると、芦毛の馬体は目覚めたようにストライドを伸ばした。Wコースで3馬身先行したレインオーバー(5歳1000万)、スウィフトレイド(3歳未勝利)と併入。ズブい気性でラスト1Fから追い通しだったが、ゴール前の脚色は際立っていた。

 「舌を縛りました。前回(スプリングS)のゴール前では舌を出したので修正しました」と堀師が明かす。舌を出すとハミが利かなくなり、鞍上の指示が伝わらない。そこで包帯で縛ってみた。「気の悪さも出さず、縛る前よりは(指示を)従順に受け入れてくれた。(調教の)目的は達成しました」と続けた。馬具で悪癖を修正するのは堀厩舎の十八番。昨年の安田記念ではゲート難を抱えていたモーリスの舌を縛ってハミ受けを改善、スムーズに発走させている。マウントロブソンにはゴール前のハミ受けを改良するため、舌縛りの勝負手を放った。

 初めて手綱を取ったT・ベリーは「長いストライドで力強いアクションだった。しかも、リラックスしている」と感触をつかむ。「当日は降雨の予報?きょうは雨で重くなったWコースで追い切っても快適な動きだった。馬場が悪くなっても困ることはないさ」と道悪克服にも自信を見せた。

 伯父クロフネと同じ芦毛を躍らせて3連勝中。スプリングSでは出ムチを入れて5番手に付け、逃げ粘るマイネルハニーを首差捉えた。「トモ(後肢)の弱さが課題だが、上昇気配。いい枠を引いて馬場のいいところを通りたい」(堀師)の思惑通り、枠順は内寄り3枠5番。同厩舎の2冠馬ドゥラメンテに比べればスケール落ちは否めないが、中山は2戦2勝。舌を縛ったプラスαが加われば…。3強の一角を崩す白い刺客になるか。

続きを表示

この記事のフォト

2016年4月15日のニュース