【高松宮記念】ヒルノデイバロー 強運+“勝たせ方”知る陣営

[ 2016年3月23日 05:30 ]

 【G1ドキュメント=22日】月曜日に飛び込んできた昨年の覇者エアロヴェロシティの高松宮記念回避の知らせ。栗東出張中の村松は22日、各陣営から何度も「残念。一緒に戦いたかった」の言葉を耳にした。代わりに繰り上がりで出走にこぎ着けたのはヒルノデイバローだ。

 2走前・シルクロードSから芝へ本格参戦。出遅れて最後方から運んだが、上がり3F32秒6と究極の末脚を繰り出し7着。続く阪急杯は直線ごちゃついて伸び切れなかったが、勝ち馬とは0秒3差の8着。上籠(うえごもり)助手は「2戦とも悲観する内容ではなかった。芝の重賞を2回使って慣れてくる頃。しまいの脚は確実なので流れに乗れれば」と上積みに期待を寄せる。

 昆厩舎の大仲(スタッフ詰め所)に誇らしげに掲げられている厩舎の大先輩ローレルゲレイロのG1優勝ゼッケン。2枚のうち一つは09年高松宮記念のもの。当時、ゲレイロの調教をつけていたのが上籠助手だった。「勝った瞬間はゾッとした。テキ(昆師)と抱き合って泣いて喜んだよ」と懐かしそう。「ゲレイロとは香港もドバイも一緒に行ったから思い入れがあるね。ひっくり返ったり、やんちゃな野生児だったけど、カメラがあると止まってポーズをとるんだよ」と心温まる話を聞かせてくれた。

 高松宮記念の“勝たせ方”を知っている同助手。「重い中京の馬場は合いそうだし、まだ可能性を秘めている。G1はめったに繰り上がらないからね。運はあるのかもしれない」。レースでももう一度、デイバローに競馬の神様がほほ笑むかもしれない。

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2016年3月23日のニュース